ダイエットの食事で、栄養の摂り方を考えてみよう

2017年12月27日
ダイエットの食事で、栄養の摂り方を考えてみよう

肥満といっても体重だけ落とせば良いものではありません。ここでは肥満とはどのようなことを指すのかについて述べていきます。

また肥満と指摘されたらダイエットする必要がありますが、長続きしなければあまり意味がありません。栄養の摂り方について考えていけば、簡単に長続きすることができるでしょう。

肥満の定義とは

肥満とは体内に体脂肪が過剰に蓄積した状態をいいます。骨や筋肉や内臓など、体を構成する要素のバランスは20代の頃には既に出来上がっており、それ以降あまり変化することはありません。本来ならばそれで体重は増えないはずですが、実際は20代以降でも体重は増えています。つまり増えた分のほとんどが脂肪となっているのです。

肥満の指標において基準になるのがBMIという数値です。BMIとは「Body Mass Index」の略称であり、身長に見合った体重であるかをチェックする値です。BMIは体重(kg)を身長(m)の2乗で割ることで簡単に算出することができます。BMIの基準値は22ですが、肥満と定義されるのは25.0以上となったときです。例えば身長170cmの場合、72.25kgを超えるとBMIが25.0以上となります。

体脂肪率も重要です

ではBMIのように体重だけ注意していればよいかといえば、必ずしもそうではありません。先述の通り肥満とは体の中に脂肪がたまっている状態を指すため、体脂肪率にも注意する必要があります。一般的に体脂肪率が男性25%以上、女性30%以上の場合も肥満とみなされます。仮にBMIが25.0未満であっても、体脂肪率が高ければ「かくれ肥満」となってしまうのです。

肥満のなかでも腹部に脂肪がたまる内臓脂肪型肥満というものが存在します。内臓に脂肪が蓄積することで、動脈硬化などの虚血性疾患が起きやすいといわれています。健康診断では腹囲を計測することが内臓脂肪型肥満をチェックする指標です。一般的に男性が85.0cm以上、女性が90.0cmの場合、内臓脂肪型肥満とみなされます。

このように体重と脂肪によって肥満かどうかをチェックしていきます。肥満であるほど生活習慣病になりやすく、それが更なる合併症を引き起こす可能性を高めます。そのため、健康診断などで肥満を指摘されたらダイエットをして適正な体重や体型に戻す必要があるのです。

3大栄養素をしっかり摂ろう

肥満の人がダイエットを行うというと、食事を抜いて体重を減らすというイメージがあります。しかし必要な栄養をしっかり摂らないと、筋肉量も落ちてしまいかえって逆効果になってしまいます。

栄養として特に大切なのが、3大栄養素である「タンパク質」「脂質」「炭水化物」です。タンパク質は体を作るために必要な栄養素ですが、理想的には標準体重×1.0~1.2gのタンパク質を摂ると良いといわれています。例えば身長160cmでは標準体重は56kgとなり、56×1.0~1.2で56~67gのタンパク質を摂ると良いです。またタンパク質を豊富に含む食品としては、卵や豆製品、肉や魚などが挙げられます。

脂質も重要なエネルギー源となるので過不足なく摂取しておきたいところです。脂質の場合は全摂取エネルギー量に対して、どのくらいの割合で脂質から摂るかという考え方で算出します。理想的なのは25%以下といわれており、1日摂取エネルギーが2000kcalでは、脂質は500kcal以下に抑えると良いです。また脂質は1gを9kcalで換算するので、500kcalだと脂質は56gに相当します。脂質量だけだとイメージしづらいですが、卵や豆製品、肉や魚などのタンパク質を適切に摂っていれば、過不足なく摂取できるといわれています。

炭水化物は体温を保ち、体を動かすためのエネルギー源として重要です。炭水化物をたくさん摂りすぎると、余ったものは体内で脂肪に変えられてしまいます。一方脳など一部の臓器では、炭水化物しかエネルギー源として利用できないといわれているので、摂らなさすぎも良くありません。そのため最低でも御飯茶碗半分か、食パン1切れは摂取すると良いでしょう。

3大栄養素以外にもビタミンやミネラル、食物繊維の摂取も大切です。

必要摂取量の考え方

このように栄養素には1日の必要摂取量が決まっていて、それを知ることはダイエットを続ける上で非常に大切です。
しかし1日の必要摂取量についてあまり縛られすぎるのもあまり良くありません。そのため、ダイエットや栄養については長い期間を区切って考えることをおすすめします。

例えば、「1日卵1個」という目標があったとします。外食でオムライスなどの卵料理が出た場合、おそらくその中には卵1個以上が含まれているでしょう。そうなるとその料理を食べては駄目かといえば、決してそんなことはありません。翌日は卵を摂取しないようにしてバランスを取れば良いのです。1週間単位を目安として振り返り、1日の摂取平均が必要量になっているかをチェックしていきましょう。

このように1日ごとではなく、少し長いスパンで栄養素を考えればストレスを感じることなくダイエットが続けられます。決して難しいことではないため、肥満と指摘されたらすぐにでも始めてみることをおすすめします。

まとめ

肥満を考える上では、BMIだけでなく脂肪の量も重要となってきます。

またダイエットを行う上で1日の必要栄養摂取量は非常に大切ですが、1日単位で考えるとストレスになることがあります。そのため少し長いスパンで区切って、バランスよくメリハリのある食事を心がけましょう。

▼参考サイト
https://www.jpm1960.org/exam/exam01/exam01.html
http://www.seikatsusyukanbyo.com/column/metabolic-syndrome/01.php
http://www.seikatsusyukanbyo.com/main/lecture/9.php
https://www.suntory-kenko.com/contents/enjoy/diet/lesson/library/x15.aspx

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