今ボクシングがヤバい!世界チャンピオンの価値が大暴落中…その理由とは?

2016年8月4日

ボクシングの世界チャンピオンが「最強の称号」だったのは過去の話になりつつあります。世界チャンピオンを認定する団体は4つもあり、その中でもWBAに関しては各階級で複数の王者が乱立しているため、誰が最強なのか一般人にはよく分からなくなっています。世界王者が多すぎるこの状況は、ボクシングの面白さを著しく損ねてしまっていると言えるでしょう。

あの有名な日本人世界チャンピオンも実は2番手、3番手!正規チャンピオンの上に君臨するスーパー王者の存在はタブーなのか?

過去の日本人世界チャンピオンで亀田興毅という選手がいましたが、彼がWBA世界バンタム級王者だったころ、その上にはスーパー王者がおり、下には暫定王者がいました。つまり同じ階級に王者が3人並んでいる状況だったのです。2016年6月時点ではWBAフライ級王者の井岡一翔も似たような状況です、彼の上にはスーパー王者のエストラーダが存在しています。本来であれば、自分の上にいるスーパー王者を打倒して、本当の王者を目指すのが筋に思えますが亀田選手や井岡選手は自分より格下の相手を選びたがる傾向にあります。その弱気な態度とは裏腹に言動はビッグマウスで自分が最強であるかのような振る舞いをしていることに違和感を覚えるファンは少なくありません。しかし、ボクシングをあまり知らない人に対しては世界王者という肩書きだけで、ごまかすことができてしまう側面もあるのでしょう。バッシングを時折受けながらも、TV演出の後押しもあって、世界王者の体裁を何とか保てている様です。

チャンピオン乱立で甘い汁をすする認定団体とボクサー…ぬるいマッチメイクが増える原因!

なぜ、世界王者が同じ階級に複数存在するのでしょうか。王者を増やすことでチャンピオン認定団体は何かメリットがあるのでしょうか。世界王者の様なタイトルを保持した場合、そこには承認料がかかってきます。つまり王者が多くなればなるほど承認料をたくさん得ることができるため、チャンピオン認定団体は潤う仕組みです。またチャンピオンが増えることで、ボクサー側にもメリットがあります。興業を催す時、世界チャンピオンの肩書きは大きな力を持ちます。TV放送も取り付けやすくなるでしょう.
チャンピオンの乱立は認定団体側、ボクサー側の双方に旨みがあると言えそうですが、ボクシングファンにとってはどうでしょうか。世界タイトルマッチと銘打たれた試合であっても、実際はその選手は世界一では無いのかもしれません。複数チャンピオンがいれば挑戦者も分散されますので、強い挑戦者を避ける抜け道も作り易くなります。仮にチャンピオン同志の統一戦の指令が下っても亀田選手の様にベルトを返上したり、井岡選手の様に金銭交渉で避けたりするケースもあります。現状、ボクシングは強者同士のマッチメイクがなかなか成立し難い、いや成立させない様にすることができてしまう構造になっているのです。

世界チャンピオンはたくさんいる!本当に強い世界チャンピオンかどうか見定めよう!

各階級に王者が一人と想定した場合、世界チャンピオンは4団体×17階級で合計68人存在することになります。しかし先ほど説明した通り、実際は一つの階級に複数王者が存在する場合があるので、もしかすると100人以上、チャンピオンと名の付く選手がいるのではないでしょうか。世界チャンピオンというだけで尊敬の眼差しで見るのでは無く、本当にその冠に見合った試合をしているのかどうかを考えることが肝要です。例えば、なぜ井岡選手はスーパー王者と戦わないのか?同じ階級に上の選手がいるのに最強を謳うのはどういうわけか。世間が厳しい視線を向けることによって、今までの様な格下との既定路線では無く、強者とのリスクの高い試合に踏み切らざるを得なくなるかもしれません。

まとめ

スリリングなマッチメイクが増えなければ、ボクシングは衰退の一途を辿ることでしょう。もっと強い相手と戦え!それがボクサーの仕事のはず、そんな意見がボクシングファンからだけで無く、一般層からも出ることを願います。

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