20代前半でしたがおしゃれにはあまり興味がなく、華やかな服を着たり濃いお化粧をすることもありませんでした。そんな私が知人に誘われて六本木のパーティに行かなくてはならなくなり、義理があるので断るわけにもいかず、これは困ったと悩んでいました。そんなとき家の近くの美容院に評判の良い美容師さんがいることを思い出し、彼女に髪とメイクをお願いしました。パーティのことを聞いた彼女は笑顔で「はい、分かりました」と言うと、てきぱきとシャンプー、そして髪のカットとセットに入り、その後に丁寧にメイクもしてくれました。メイクが終わった後で私はびっくりしました。それはプロの手にかかれば、自分には似合わないと思っていた場所に行くときも違和感のない姿にしてもらえることを知ったからです。この後メイクにのめりこんだ訳ではありませんが、今まで自分と全く違う世界だと思っていたものにでも、ある程度興味を持って向き合うことができるようになり世界が広がりました。今、あの頃の私と同じくらいの年齢の若い人たちを見ると、彼女たちも美容のプロに出会って新しい自分を引き出してもらい自分の世界を広げてくれたら良いと思うことがあります。