既存の高級スーツより、「格安オーダースーツ」が売れている!?

2016年11月24日

2005年に温暖化対策の一つとして行われたクールビズファッション。それが浸透されたこともあり、最近では役所に勤めている方でも「スーツ」を着る機会が減っています。しかしその反面、スーツを着る人は自分に似合うこだわったスーツを選ぶ傾向が強く、なおかつ手頃で求めやすい価格で注文できる「格安オーダースーツ」に注目が集まるようになりました。

年々スーツを着る人は減ってきている

バブル時代の80年代、高級スーツを着て会社に出社する方も多くいました。何もかもが高級志向だった時代、スーツにもお金をかけることがステータスでもあったのです。しかし温暖化が進みクールビズが導入されたり、カジュアルな服装での出社が可能な会社が増えたりして、スーツの需要は右肩下がりで落ちていると言います。
また一昔前だと男性のオシャレな格好は「スーツ」というイメージがあり、休日のデートのときでもスーツを着用する男性が多かったのですが、最近ではお見合いの席でもカラーシャツにパンツというカジュアルな格好の男性が増えてきました。
こうしてスーツが売れなくなってからは、多くのアパレル企業がスーツの値段を下げることにしました。その後デザインや生地にこだわった「格安オーダースーツ」を生産する企業が増えてきました。当初はそんなスーツは売れないのではといった意見が多かったのですが、意外にもこの格安オーダースーツが好評を得ているようです。

近頃話題の「格安オーダースーツ」とは

オーダースーツというと、着る人の体格に合わせて緻密に計算され、手間と時間のかかる高級なスーツというイメージもあるのではないでしょうか。大手百貨店などで作られるオーダースーツは、5万円から10万円程度が相場です。
しかし近年の格安オーダースーツは「3万円」程度で売られているものも多く、とても身近な存在になってきました。なぜこの程度の値段でオーダースーツが作れるのか、それは生地やボタンなどを安価な素材を使っている場合も多いのですが、一般人にはあまり知られていない「芯地」が減らされているという工夫もあります。芯地はそれがあることでスーツの型崩れを防ぐことができるのですが、一般的な見た目はさほど変わらないので、芯地を抜くことにより製法の手間やコストを下げることができます。また手縫いでの縫製はきめ細かく価格は高くなりますが、格安スーツの場合はミシンで縫い、コストを抑えています。

格安オーダースーツのメリット

このようになぜ格安でオーダースーツができるのか、その理由を聞くと「ああやっぱり」といった印象を持たれるかもしれません。
しかし3万円台で購入できる既製品のスーツはたくさんありますが、格安といってもオーダースーツと比べると「体のフィット感」がやはり違うようです。例えば肩幅が広い男性が既製品スーツを選ぶとき、どうしも肩幅の広いスーツを選ぶことになってしまいウエスト回りがゆるかったり胸回りが余ったりすることも多いでしょう。その点オーダースーツなら細かく体にフィットしつつ、キツさも感じることがないので好評なのです。自分の体の寸法をしっかり計り、店員さんとも時間をかけてスーツを選ぶことになるので、普段のスーツ選びより満足感を得られるのもポイントのようです。

まとめ

格安オーダースーツはこのところ人気が出ている商品です。自分の体にフィットするのはもちろん、最近ではボタンの色や布の素材も選べる格安オーダースーツもたくさんあり、自分に似合うこだわったスーツを選ぶお客さんが増えている事も分かります。スーツが売れなくなったと言われる現代ですが、やはりファッションとしての需要は高いと言って良いでしょう。

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