負の記憶も永遠に!戦争の悲惨さを後世に伝える広島の3つの場所

2016年7月11日

広島は史上初めて原爆による戦争の悲惨さを後世に伝える象徴的な場所です。戦後半世紀以上の時間が経過した今でも、わたしたちの心から消してはいけない重い歴史が残されています。世界遺産にも登録された厳島神社や大鳥居など国内外の観光客から人気のある広島県で、戦争の歴史を感じ学べるおすすめのスポットを3つご紹介します。

日本人なら知っておきたい!貴重な資料が残る「平和祈念資料館」

通称「原爆資料館」とも呼ばれている「平和祈念資料館」は、広島平和記念公園の敷地南部に位置し、原爆に関するさまざまな資料が展示されています。1945年8月6日に落とされた人類史上初めての原子爆弾の惨状を感じさせる貴重な品々を見ることができます。資料館は、本館、東館、企画展を見る場所と3つのスペースから構成されています。国の重要文化財に指定されている本館では、原爆を受けてやけどを負った被爆者の再現人形や、亡くなった3人の被害者の遺品を集めて一つの展示物としている三位一体の遺品など、原爆被害者や残された品々が展示されています。東館では、原爆を受けた広島の歴史やその背景について見ることができます。「平和祈念資料館」では、教科書だけでは知ることができないさまざまな広島の姿を学ぶことができるでしょう。

定番中の定番だけどおさえておきたい!戦争を考える原点にもなる「原爆ドーム」

ユネスコの世界遺産に登録され広島の町の原爆被害の惨状を苦しいまでに伝え続けている「原爆ドーム」は、負の遺産としても知られている広島でも有数の観光地です。街を焼き尽くした原爆の爆心地に近い場所に立ちながら、奇跡的に残された貴重な建造物でもあります。戦後、時を経て建物の劣化が進み現在は補修の手が入ってしまっているものの歴史的惨事をその姿で残し続けるドームの姿は、国内のみならず海外からの観光客も思わず見入っていくほどです。原爆ドームの傍には、全国から集められた千羽鶴が平和を祈る全国の声とともに祈るように連なって掲げられています。戦争を知らない世代が増えている今、日本人として一度は原爆ドームに足を運び、重い歴史と向き合ってみてはいかがでしょうか

ウサギ島で人気のあの島も!?戦争の悪事が残る「大久野島」

瀬戸内海に浮かぶ大久野島は瀬戸内海国立公園に指定され、昨今ではたくさんのウサギが生息する島として人気を集めています。しかし、この島はかつて地図から消された島と言われ、歴史的に戦争と関わりのある場所でした。現在はウサギが暮らす平和な島も、過去に遡ると戦争に使用する化学兵器の生産拠点として使用されていたのです。大久野島は第一次世界大戦以降、化学兵器を製造する場所として利用されていました。現在でも島内には製造施設の廃墟が残っているほか、当時の様子を知ることができる毒ガス製造装置や、作業員たちの服などを展示した「大久野島毒ガス資料館」を見学することができるようにもなっています。

大人の社会科見学旅行にぴったり!あらためて見ておきたい広島の町

小さい頃や学生時代の修学旅行で広島に行ったことがあるという人も、大人になってさまざまな知識を得て経験を積んでから見る広島の町は以前とは全く異なって見えてくるかもしれません。時とともに人間の記憶は薄れてしまいますが、平和都市広島を訪れることで改めて戦争の悲惨さについて考えてみてはいかがでしょうか。

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