知っておきたい!犬のトリミングとシャンプーのいろは

2018年1月30日
知っておきたい!犬のトリミングとシャンプーのいろは

愛犬の毛並みについてどれくらい気にかけてあげていますか。犬の被毛を正しく手入れすることは、見た目がすっきりしたりかわいくなったりと、おしゃれを目的に行うだけでなく健康に過ごすためにも必要なことです。この記事では、愛犬が清潔で健康的な生活を送れるように知っておきたい、シャンプーとトリミングについての基本的な知識と自宅でも実践できる方法について紹介します。

トリミングの基礎知識

犬のトリミングを行う目的は大きく分けて5つあります。1つ目は、おしゃれのためです。プードルやシーズーなどの毛をアレンジした姿を見たことがあるという人もいるでしょう。ヘアスタイルを変えてかわいくすることがトリミングを行う理由として最も多いです。2つ目は、毛を清潔に保つためです。被毛を伸ばしたままにすると汚れが溜まり、不衛生な状態になります。定期的なトリミングを行うことで犬の身体を清潔な状態に保てます。

3つ目は、ケガを防ぐためです。犬の足には肉球がついており、滑り止めの役割を果たしています。肉球の間からも毛が生えるので、放置しておくと肉球の滑り止め機能が効かなくなり転んでしまう危険性があります。4つ目は、ノミやダニを防ぐためです。専用の薬を使うことで高い効果を得られますが、定期的なトリミングでもノミやダニを防ぐことにつながります。

5つ目は、熱中症を防ぐためです。毛の多い犬は夏になると体温がこもり、熱中症のリスクを高めてしまいます。しかし、トリミングをすることでその危険性を軽減することができるといわれています。ただし、切り過ぎは紫外線に皮膚をさらすことになるので注意が必要です。

また、トリミングは犬種によってその必要性が変わります。プードル、ヨークシャー・テリア、マルチーズ、パピヨン、ボクサー、グレイハウンド、グレート・デーンなど、毛が抜けにくく伸び続ける犬種はシングルコートと呼ばれ、定期的なカットが必要です。チワワ、ミニチュア・ダックス、柴犬、ポメラニアン、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ボーダー・コリー、ミニチュア・シュナウザー、ゴールデン・レトリーバー、日本スピッツなど、季節ごとに毛が生え変わる犬種はダブルコートと呼ばれ、日々のブラッシングを行っていれば必ずしも定期的なカットが必要なわけではありません。

ペットショップやペットサロンなど、トリマーに依頼するとシャンプーが3,000円から、カットが5,000円からというのが相場となっています。もちろん、場所によって異なるので、トリミングをしてもらうことを考えている場合にはそれぞれの店舗に問い合わせてみましょう。(※1)

犬のシャンプーの必要性

どんなに汚れないと思っていても、犬の被毛は空気中の汚れやにおいにさらされています。また、生活しているうちに余分な皮脂や角質が出てくるので、それらが皮膚に溜まったままだと皮膚炎を起こしかねません。犬のシャンプーは月に1~2回程度行うことが理想的です。シャンプーが犬の皮膚を守ることにつながるというのは事実ですが、頻繁に行うのは逆効果です。犬独特のにおいを強くしてしまったり、必要な皮脂まで流してしまって皮膚炎の原因となったりすることがあります。

また、犬によってはシャンプーが好きな子もいますが、基本的にシャンプーは犬にとってストレスを与えることなので、無理をせず犬の調子を確認しながらシャンプーを行いましょう。子犬の場合、シャンプーは生後3カ月から行うようにしてください。それ未満の子犬は皮膚が弱く、免疫力も少ないです。シャンプーによる皮膚炎や身体が濡れたことによって風邪をひいてしまうといった恐れがあります。犬に使うシャンプーには、石油系、アミノ酸系、石けん系の3種類があります。石油系は洗浄力が高いため、皮膚が弱い犬には適していません。アミノ酸系は皮膚と同じ弱酸性で刺激が弱いので、皮膚が敏感な犬に適しています。

石けん系は、洗浄力は高いですが、天然由来成分なので安全性が高いです。それぞれ特徴があるので、犬の体質によって使うシャンプーを選んであげましょう。ちなみに、人間用のシャンプーは、犬の皮膚には刺激が強すぎて皮膚炎を起こす危険があります。必ず犬用のシャンプーを使いましょう。(※2)

自宅でも実践!愛犬のシャンプーをしよう

初めて犬を飼う人やシャンプーに慣れていない犬はプロに任せても良いですが、犬のシャンプーは方法さえわかれば自宅でも行えます。用意するものは犬用シャンプーとブラシです。まず、シャンプーをする前に十分にブラッシングをしましょう。毛が絡まっているままだと泡立ちにくく汚れが落ちないうえに、毛が固まってシャンプーの妨げになってしまいます。次に、身体を濡らします。温度は35度前後のぬるめに設定しましょう。温度が高すぎると皮膚が炎症を起こす恐れがあり、冷たすぎると低体温症を起こす危険があります。シャワーは、お尻から段々と頭に向かうように流していきましょう。

このとき、シャワーヘッドを身体に密着させれば、シャワーの音や刺激で驚かせることなく流すことができます。顔を洗う際には、目や耳に水が入らないように工夫してあげてください。毛が十分濡らせたらシャンプーを付けていきます。シャンプーを泡立てたら、指の腹で背中から頭、背中からお尻に向かって洗います。爪などを立てて犬の皮膚を傷つけないように注意しましょう。シャンプーを流すときには、顔からお尻に向かって流してあげてください。シャンプーが皮膚に残って炎症を起こしてしまわないように、丁寧に洗い流しましょう。

耳を洗うときには手で耳の穴をふさぐようにして、水が入らないようにします。目の周りは指やガーゼを使い、泡や水が目に入らないように気を付けましょう。シャンプーが終わったら全身をしっかりとタオルで拭きます。タオルドライの後は必ずドライヤーで乾かしてあげてください。皮膚が熱くなりすぎないように、こまめに温度を確認しながら温風を当てます。また、肉球の間や耳など細かいところまで入念に乾かしましょう。(※3)

愛犬が健やかに生活できるように

愛犬の健康を守る方法には、食事の栄養バランスや適度な運動といったことも挙げられますが、トリミング・シャンプーでの正しいケアで身体を清潔に保つことも愛犬の健やかな成長には欠かせないものです。トリミングやシャンプーによって犬との触れ合いも増え、より愛犬のことを理解するきっかけにもなります。飼い主と犬の両者が気持ちよく毎日を過ごすためにも、正しい知識を持っておきましょう。

※1.【ワンペディア】意外と知らない、犬にトリミングが必要な理由
※2.【pepy】犬のシャンプー、おすすめ人気ランキング4選!頻度や方法、人間用は?子犬はいつから?
※3.【peco】犬のシャンプー、しないとどうなる? シャンプーの頻度とやり方

ライタープロフィール
モカ【モカ】
首都圏在住の現役大学生。3歳の頃に犬を飼いはじめ、18歳までに犬3匹とうさぎ2羽、その他多くのペットと暮らしてきた。現在も実家では猫を5匹、犬を1匹飼っている。その経験を活かし、ペットの記事を中心に執筆。また、高校時代には商業科に在籍し、簿記や情報処理、英語などの検定を多数取得。そこで得た知識をもとに、Excelのハウツーコラム記事も担当。
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