おすすめのバイトで、定着して働く人材を確保するには?

2018年1月31日

せっかくアルバイトの人材を得て一生懸命に指導しても、短期間で辞めてしまい困った経験のある採用担当者も少なくないのではないでしょうか。ここでは、定着して働いてくれる人材を確保するために、単発バイトを好む人の傾向やすぐに辞めてしまう理由をまとめてみました。

すぐにバイトを辞めてしまう理由は?

アルバイトを始めて1か月。そろそろ仕事に慣れ始めてくる時期ですが、離職者全体の22.1%に当る人がこの時期に辞めることが明らかになっています。パーソル総合研究所の調査によると、1か月から6ヵ月を過ぎるまでに発生する退職の主な理由は次の2つが挙げられています。

まず1つ目は、入社前イメージ・想定とのギャップです。アルバイトを探している人たちはネットや下見などで情報を集め、自分なりに仕事に対するイメージを持っていると言われています。面接を受けて働き始めたけれど、自分が想像していた仕事内容や忙しさとギャップがあり辞職するというケースです。

2つ目は、仕事中のスタッフ間のコミュニケーション不足です。研修期間を過ぎてからフォロー体制がなくなり、不安になっても誰に相談して良いか分からずに辞めてしまうなどのケースが考えられます。調査では、新人の時に教育担当者から指導を受けた場合が早期離職を免れているケースが多く見られ、その場にいるスタッフが単発的に指導するよりも担当者を決めた方が良いことがうかがえます。

また、談話室の有無も離職率に大きく関与しています。そのようなスペースを設けることで、仕事やプライベートでスタッフ一人一人が何を大切に考えているかが分かるということは、コミュニケーションを取るに当たってとても重要であると言えます。

単発バイトを好む人の傾向と対策は?

2000年に日本労働研究機構が実施したフリーターの意識と実態調査で、フリーターには大きく3つのタイプがあるという結果が出ています。採用難の時代に長期活躍が見込めるフリーターの存在は重要なものです。したがって、傾向や特徴を知って対策を練りましょう。

1つ目は、フリーターで最も多いタイプで、モラトリアム型と呼ばれるものです。明確な職業願望を持たずにフリーターになったケースで、離学モラトリアム型は、自分がどのような職業に就きたいのかという職業ビジョンがないまま学校を卒業・中退し、アルバイトだけを続けて現在に至っていることがほとんどです。未経験OKや好きな時だけ・資格取得制度ありなど、仕事の始めやすさに付加価値を加えることが手段として考えられます。

一方、正社員として卒業後に就業したものの、劣悪な職場環境や人間関係などでやむを得ず仕事を辞めフリーターになったタイプもあります。離職モラトリアム型と言われるタイプで、比較的高学歴で正社員志向が強いのが特徴です。定着率の良さやアットホームな職場環境・長く働けることをアピールすることがポイントです。

2つ目は、フリーターの1割を占める夢追求型です。音楽関係や役者関係を目指す芸能志向型、自らの技術で生計を立てる職業や独立を目指す職人・フリーランス志向型に分けられます。前者は、ライフスタイルに合わせて働けることやシフト調整に融通が効くことを、後者はあなたの夢を応援や好きを大事にしたい方など仕事の楽しさを強調することが大切です。

3つ目は、家庭の経済事情や労働市場の悪化などのトラブルに見舞われ、仕方なくフリーターになったやむを得ず型です。中でも正規雇用志向型は、就職活動で納得のいく結果が出ずにフリーターを選んだケースで、学歴が高いのも特徴として挙げられます。社員登用有など正社員になれることをアピールすると効果があります。また、入学や就業待ちでフリーターを選ぶタイプは、経験・年齢・一切不問や駅チカなど始めやすさが働くきっかけになります。その他にも、会社の倒産や家族の病気など、不本意なトラブルでフリーターになったプライベート・トラブル型は、研修制度有など仕事面でのサポートが充実していることをアピールするのが有効です。

すぐにできる早期退職防止策とは?

いくらおすすめのバイトでも、内容によっては採用してもすぐに辞めてしまったり、なかなか人員を確保できないケースもあります。パーソル総合研究所が2016年に行った調査で、採用担当者が重視するアピールポイント・時給と職場の雰囲気に的を絞って職場を辞めない理由を調査したところ、以下のことが分かりました。時給派では、時給が高いことが働く大きなポイントで、仕事内容についてはシンプルで変わらないことが挙げられています。

一方、雰囲気派では、人間関係の良さを重要と考えている意見が多く、仕事内容も時給派とは正反対で、内容に変化があり飽きないことが重要視されます。採用した人を定着させるには、大きく上述したタイプのどちらに当てはまるかを知っておくことも大切です。

まとめ

バイトの早期退職は、採用にかかった金銭的・時間的コストが無駄になるだけでなく、次のバイトを急いで探さなければいけないという負担もかかってきます。今回は、フリーターの特徴や定着する方法をご紹介しましたが、採用側・求職側に最も大切なことはコミュニケーションの有無で、団らんできるスペースを設けるなど日常的に意識して良い人間関係を築けるような工夫をすることがとても重要だと言えます。

▼参照URL
https://weban.jp/contents/an_report/repo_cont/trend/20160615.html

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