相続税改正やマイナス金利で注目される不動産投資のリスクとは?

2016年8月15日

資産運用の目的は、老後のための財産づくりや住宅取得の頭金づくり、そして教育資金の用意など人によってさまざまです。また、資産運用の方法も多種多様です。数ある運用方法の中でも注目度が上がっている不動産投資についてご紹介します。

不動産投資が注目される理由とは?

不動産投資が注目されている理由は3つあります。1つは日銀の金融緩和政策やマイナス金利政策によって借り入れ金利が下がり資金調達環境が良化している点です。2つ目は、近年の相続税改正によって相続税対策として有効である点が評価されているからです。そして3つ目は、年金だけで老後暮らしていくのが難しくなる中、安定した定期収入を目指して賃貸不動産投資を始める人が増加したからです。不動産への投資は古くから代表的な資産運用の手法でしたが、バブル崩壊以後、地価の下落が続き停滞していた時期もありました。しかし、3つの理由から近年再び注目度がアップしてきています。

不動産賃貸経営は不労所得が得られるのか?

賃貸不動産投資は不労所得が得られるといわれていますが、実際にはまったく手間をかけずに所得が得られるわけではありません。実物不動産に投資をし実際に賃借人が住むことによって、不動産物件の管理だけでなく、家賃回収や入居者募集、さらには住人のトラブル解決など賃貸不動産投資ならではの業務が発生します。もちろん、管理会社にすべてをゆだねることで手間を減らすことはできますが、それでも近隣の相場変動や賃貸需要動向の調査、そして新しい物件探しなど本人がやるべきことはたくさんあります。まったく何もせずに所得が得られると勘違いして不動産投資を始めると失敗する可能性があることは知っておくべきでしょう。

不動産投資を行う場合はリスクを知っておくことが大切

注目度が上がってきて多くの人が不動産投資を始めるようになったからといって、不動産投資のリスクが減っているわけではありません。土地を手に入れたら地価下落リスクを負いますし、法令の改正によって建物建設に制限がかかるリスクもあります。また、今は低金利での借り入れができたとしても借換え時期に金利が低い状態が続いているとは限りません。賃貸アパート経営であれば、空室リスクや賃料低下による採算割れなどのリスクも存在します。不動産投資を行う場合は、そういったリスクがあることをしっかり理解した上で投資を始めることをおすすめします。

不動産投資には多くのリスクがありますが、継続的に現金収入が得られた、相続税の評価額が低くなったりするなどのメリットも多いです。すべての資金を不動産に振り向けるのではなく、小規模の不動産投資から始めて徐々に拡大していくのが良いでしょう。

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