国の最高法規!国家権力を制限し、国民に自由をもたらす憲法

2016年8月15日

国の秩序を守るためには、人々の行動に一定の規制をかけなければなりません。そのため世の中にはいくつもの法律が定められています。しかし無秩序に法律が定められないように、国の最高法規である憲法によって制限されています。憲法は国民の自由な権利を守るため、国家権力を抑制する働きを持っているのです。

国民は生まれながらにして自由である

憲法の3大原則の一つに基本的人権の尊重があります。これは人々が生まれながら、自分らしく生活するための権利を持っているという考え方です。具体的には社会から平等に扱われ、自由に考えて行動したり、財産を持ったりすることができ、人間らしい生活をする権利を持ち、政治にも参加できるなどです。これにより人々は生き生きと毎日の生活を送ることができます。もし財産を持つことに規制をかけられたら、毎日の生活に支障をきたす恐れがあります。そのようなことがないように国民は生まれながらにして自由だということを憲法は定めています。

国家権力も憲法の前では勝てない

国を動かすためには上に立つ人間がいなければなりません。日本では国会が法律を作る権利を持っていたり、内閣が行政を動かす権利を持っていたりするなど国家権力が存在します。しかし、トップに立つ人間が、持っている権力を思うように使うようになると、国民の権利が害されてしまう可能性が出てきます。国民は生まれながらにして自由であると定めた憲法の趣旨に反することが起きてしまいかねません。そのようなことから憲法は国家権力を制限する働きがあり、これによって国民の自由な権利を保護しています。

憲法に反する法律は無効

法律は行政権を持つ内閣が原案を作成し、それを国会に提出し、可決すると成立します。つまり国家権力を持つ人たちだけで法律を作れてしまうということです。しかし、それでは憲法が定める国民の自由な権利を保障することはできません。そのようなことから憲法は国の最高法規であるとし、憲法に反する法律は無効という扱いにしているのです。
また、憲法自体を改正することで、憲法に反する法律を成立させることも考えられます。憲法改正には衆議院、参議院それぞれ総議員の3分の2以上の賛成と国民投票で有権者の過半数の賛成が必要です。容易に改正できないようにすることで、憲法に反する法律を成立させることを防いでいます。

まとめ

憲法は国民の自由な権利を保障するために国家権力や憲法に反する法律の成立を制限しています。人々が安心して生活できるように憲法は重要な役割を果たしているのです。

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