心の元気がなくなると肥満になりやすいって本当?30代からの効果的な肥満対策

2017年12月27日
心の元気がなくなると肥満になりやすいって本当?30代からの効果的な肥満対策

仕事のストレスや家庭内のいざこざなどで、意識していないのに気が付いたら口に食べ物を運んでいるということを経験したことはありませんか。30代になると仕事などで抱えるストレスや責任も多くなりがちで、自分で気が付かないうちに心の元気がなくなる人が多いのが現状です。ここでは、肥満になるメカニズムや心の元気と肥満の関係性、効果的な肥満対策方法などについて紹介します。

肥満になるメカニズムを知ろう

まず、人の身体がなぜ肥満になるのかというメカニズムを知るところから肥満対策ははじまります。人の身体は狩りをしていた時代から数日間獲物が食べられない飢餓状態になっても生き延びられるよう、脂肪を蓄えるようになっています。食べ物から得られる「摂取エネルギー」と、人が活動するための「消費エネルギー」のバランスが釣り合っていれば、体重が増減することはありません。

しかし、「摂取エネルギー」が「消費エネルギー」を上回ると、身体は飢餓状態に備えて脂肪として身体に蓄積していきます。現代人の食生活はカロリーの高い加工品が溢れ、「摂取エネルギー」を豊富に摂取しやすいですが、便利な機械や家電が人の代わりに働き、「消費エネルギー」は減少の一途をたどっています。

つまり、便利な機械たちによって健康になる機会を奪われていることが現状です。こうして余ってしまった「摂取エネルギー」が日々身体に蓄積され、消費される機会がないことによって「太る」メカニズムとなるのです。(※1)

心の元気がなくなるとなぜ過食に走りやすいの?

心が風邪をひいた状態になり元気がなくなると、無気力になり活動量が普段よりも低下します。心配ごとやストレスが大きい場合などはなかなか眠ることができず、昼夜逆転になる人もいます。昼夜逆転生活になることで常に眠気を感じ、さらに活動量は低下しがちになってしまいます。

心の元気がなくなったときに、無気力な人でも行える最も身近なストレス解消法として「食べる」行為があります。好きなものを食べることで満腹中枢が刺激され、一時の満足感が得られるからです。これは、心が健康な人でも一時のストレス解消法として気が付かないうちに食べ過ぎる日があるのと同じことです。

心に元気がない人は「エネルギーを補給するため」の食事をするのではなく、「ストレスを軽減し満足感を得るため」に食べることを繰り返すようになります。これは、肥満に陥りやすい危険な食べ方であるといえます。ストレス解消のために「食べる」以外の方法を見つけることは、肥満対策として有効な第一歩となります。

肥満が及ぼす健康被害の怖さとは?

まず、90歳から100歳くらいの高齢の人を思い浮かべてみましょう。長寿と呼ばれるほど長生きしている健康な人たちのなかに肥満である人はいません。つまり、肥満である人は肥満ではない人よりも寿命が短い人がほとんどなのです。

肥満の人の寿命が短い原因として挙げられるのは、肥満は多くの疾患にかかる要因であるからです。肥満である人は膝や腰などの関節を自身の重みで傷めやすくなり、骨関節症を引き起こします。そうした痛みが原因となり、家に閉じこもりがちとなる人が多くなります。その結果、さらに運動不足を招いて肥満は深刻化し、糖尿病や冠動脈疾患・さまざまな種類のがんを発症させる原因にもなります。

また、小児から肥満である人は「成功体験が少ない」という統計が出ています。成功体験が少ないことによって不安感が大きくなりやすく、「食べる」ことに依存しがちになります。幼少期から肥満となりさまざまな病気にかからないよう、親が食生活の改善を呼びかけ対策するようにしましょう。(※2)

肥満を改善するための習慣を身に付ける

肥満を改善するためにまず意識することは、自分の代わりになって働いてくれている電気やガソリンなどのエネルギーを減らすことです。車やエレベーター、乾燥機付き洗濯機や電動自転車などの利用を見直し、自身の「消費エネルギー」を増やすことをイメージして日常生活を送るようにします。そうすることで、家事をする時間や歩く時間、階段を上る時間は増え、筋力が増大して自然に消費エネルギーが増えることが習慣化されていきます。

筋力が増大することで脂肪が燃えやすい身体となり、少し食べ過ぎたくらいでは体重が増えることも少なくなることが実感できます。そして、心の健康を保つこともダイエットには有効な方法の一つです。仕事や家庭内の問題などで過度のストレスを日常的に感じている人は、まずそのストレスの原因となるものから離れる必要があります。有給などを利用して1週間ほど休み、心身のリフレッシュを図ることも効果的です。ストレスを感じやすい日常の生活から離れ、行きたい場所へ旅行することもストレス解消としておすすめです。

ゆっくりと身体を休息させ、自分が好きなことを楽しむために消費エネルギーを使うことに快感を得られれば、ホルモンバランスも正常に保ちやすくなります。ホルモンバランスが正常に保たれることで痩せやすい身体を作り、肥満対策にも効果を発揮します。(※3)

肥満を予防するために心の健康にも気を配ろう

肥満とは、それまでの生活習慣や心の健康に左右されやすいものです。飽食と呼ばれる現代において、食べ過ぎを防ぐということは難しいと感じる人も多いかもしれません。昨日よりも「摂取エネルギー」を少しだけ減らし、「消費エネルギー」を少し増やすことを意識するだけでも、肥満対策としては十分に有効です。

毎日繰り返すそういった「少し」の努力は基礎代謝を上げ、知らず知らずのうちに痩せやすい身体へと導きます。日常のなかで「少し」の努力ができるような心の状態を保てるよう、自身のリフレッシュすべき時間やポイントを把握しておくことも大切なことです。心身ともに健康でいられることが、元気に年を重ねていくことにつながります。

▼参照サイト
※1.【サントリーウェルネスOnline】肥満の成因 ~なぜ肥満になるのか~
※2.【障害予防学】肥満の体への影響を知りダイエット(減量)に成功する
※3.【BuzzGirlsマガジン】隠れ肥満の改善方法は!?女性に効くダイエット方法はこれだ

ライタープロフィール
つむじ風さん
【つむじ風】
看護師国家資格取得後、脳外科や内科・精神科などで正看護師として10年間勤務。現在は、2歳の子どもの子育てをしながら主婦としてライター業に従事している。
現在も趣味として音楽活動をしているため、楽器関連やボイストレーニングなどの記事を執筆するほか、医療系・健康系の記事を得意としている。乗り物全般に関心があり、自転車やバイク・自動車や鉄道関係の記事なども意欲的に取り組む。
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