タイヤ交換はどのタイミングで行うのが理想?

2018年1月25日

車を運転していると、「ブレーキの効きが悪くなってきたかな」「タイヤの減りは大丈夫かな」と感じることがあります。タイヤの交換時期の目安はいつなのか、タイヤの溝をどのように確認すればよいのか、詳しく説明していきます。

タイヤの使用限度と交換の目安

自動車のタイヤには「ひび割れ劣化材」が配合されていますが、年数が経つにつれて劣化材に含まれる油分が抜け、タイヤの劣化が進行していきます。日ごろから車をほとんど走行していなくても、三~四年経つとゴムの劣化が進み、タイヤの側面などにひび割れのような模様が表れてきます。ひび割れが目立つようになると、夏場など路面温度の高い時期にひび割れ部分が亀裂に進展し、バーストする危険があるため早めの交換が大切です。いつ頃購入したか忘れてしまった場合、タイヤの製造年は側面に書かれている数字で確認できます。四桁か六桁の数字で刻印されていることが多く、下二桁が製造年、その二つ前の数字が週数を示しています。2117と刻印されていれば、2017年の21週目、6月ぐらいに製造されたタイヤだということが分かるため覚えておくと便利です。日常的に車を運転しているのであれば、走行距離に比例して溝が減っていきますが、真っすぐな道を走っているときには4本のタイヤが均等に減っていく反面、車庫入れや交差点の右左折などでハンドルを回す回数が増えてくると、タイヤに偏摩耗が起こりやすくなります。タイヤの片減りが進行している場合は、左右のタイヤローテーションを行うことで溝を均等に減らしていくことが可能です。タイヤを長持ちさせるには、急発進や急ブレーキを避け、スピードを出し過ぎないように安全運転を心がけることが大切です。紫外線や風、雨を避けた状態で保管しておくことも、タイヤの劣化を防ぐポイントです。法律上、タイヤの使用限度は残り溝1.6mmと規定されていますが、残り3.2mmを切るとタイヤの性能が落ちてくることが多いです。濡れた路面でブレーキの効きが悪くなってきたかな、と感じたら交換の目安ですので覚えておきましょう。

季節ごとのタイヤ交換の目安

季節の変わり目に、夏用タイヤと冬用タイヤを交換することが多いですが、新車で購入した国産乗用車のほとんどは、夏用タイヤを標準装備しています。冬用タイヤはスタッドレスタイヤとも呼ばれ、凍結路や積雪路のような摩擦係数が低い路面でも走行できるように開発された溝の深いタイヤです。スタッドレスタイヤの交換目安は溝の深さが半分以下になった時で、プラットホームと呼ばれる印が表れるため覚えておくと便利です。季節ごとのタイヤ交換の手間を省きたい場合は、オールシーズンタイヤを活用する方法があります。オールシーズンタイヤは四季を通して使用でき、乾いた路面や濡れた路面だけでなく多少の積雪路までをカバーしているため、一年を通じてあまり雪が降らない地域でオールシーズンタイヤの普及が進んでいます。オールシーズンタイヤは、冬場とそれ以外では交換時期の目安が異なり、雪が降らない春から秋にかけては、夏用タイヤと同様にスリップサインが現れた時点で交換しましょう。スリップサインとは、タイヤの溝にある一段高くなっている部分のことで、タイヤの種類によって異なりますが、4カ所から9カ所程度付いています。タイヤの側面にある三角マークでも位置を確認することが可能で、盛り上がりの高さは約1.6mmで設定されています。スリップサインとタイヤの溝が同じ高さになった状態で走行することは、道路運送車両法上違反のため、定期的にタイヤの溝を確認し、分かった時点で交換しましょう。一方、雪道を走行する場合は、スタッドレスタイヤと同様、溝の深さが半分になった時点が交換目安となります。豪雪地帯では、オールシーズンタイヤを使い続けるわけにはいきませんが、スタッドレスタイヤとの併用でそれぞれのタイヤの寿命を長くすることが可能です。

車検の時にタイヤの溝も確認

タイヤにスリップサインが出現していると、道路運送車両の保安基準を満たせなくなるため車検を通すことができません。タイヤの外側にはスリップサインが出ていなかったとしても、片減りの影響などで1カ所でもサインが出ていると車検が通らないため、タイヤの全周をくまなく確認するようにしておくことが大切です。スリップサインが出ていなくても、偏摩耗が進んだタイヤだと車検の時に指摘されることもありますので、定期的に左右のタイヤローテーションによって一定摩耗をキープしておくことが重要です。4本のタイヤ交換費用は5万円から8万円が相場と言われていますが、スリップサインが出現した状態で走り続けていると整備不良と判断され、違反点数や罰金を受ける可能性があります。日ごろからタイヤの溝に気を付けて運転するようにしましょう。

まとめ

タイヤに設計されている、スリップサインや数字の刻印などを確認することで、製造年週や溝の減り具合を判断できるでしょう。定期的にタイヤの状態を確認するようにし、事故のないカーライフを送るようにしましょう。

▼参考サイト
※1.【AUTOWAVE】タイヤの寿命と劣化・タイヤ交換時期〜ひび割れと溝に注目べ

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