【初心者必見】FXのレバレッジはどう運用するのがいい?低リスクで運用する5つのコツ

2018年2月27日
FXのレバレッジ

「FXのレバレッジ取引はリスクが高い」「損をするのが怖い」と思っている人も多いのではないでしょうか。少ない資金でも大きく投資することができるFXのレバレッジ取引は、FX初心者には敷居が高いと思われがちです。

しかし、レバレッジ取引は初心者から上級者まで当たりまえのように行っています。もっとも、実際に持っている資金よりも大きな額を投資するので、ハイリターンを見込めると同時にハイリスクでもあります。FX初心者ほど、レバレッジ取引の内容をしっかりと理解して慎重に行うことが大切です。

そこで、今回はレバレッジ取引の基礎から、初心者向けのレバレッジのかけ方について解説します。初心者でもしっかりと稼ぐための方法を紹介するので、きちんと理解してレバレッジ取引をしてみましょう。

FXのレバレッジ取引とは

レバレッジとは「てこ」を意味する英単語です。つまり、自分の資金(保証金・証拠金)をもとに10倍、25倍といったレバレッジ(てこ)をかけることで資金以上の取引ができることを、レバレッジ取引といいます。これに対して、自分の資金内で取引することを現物取引といいます。現物取引の場合、自己資金が10万円のときには、レバレッジをかけないと10万円分の取引しかできません。

しかし、レバレッジ取引を行い10倍のレバレッジをかけると、100万円分の取引が可能になります。実際には投資していない資金分も自分の資金として扱えるので、利益が出たときには大きく稼ぐことができます。レバレッジ取引では利益が倍になりますが、損失も倍になるため、取引のしかたには注意が必要です。

レバレッジ取引でスワップポイントも倍に

レバレッジ取引のなかでスワップポイントという言葉が出てきます。スワップポイントとは、「国際通貨間の金利差」のことをいいます。日本が法定通貨としている円の金利は非常に低く、1%もありません。つまり、100万円で日本国債を購入しても、1年間にもらえる金利は1万円にもなりません。

しかし、オーストラリアや南アフリカをはじめ、海外の多くの国は日本よりも金利が高く設定されています。この差を利用して、低金利の通貨を売り高金利の通貨を買って、一定期間維持することで金利差と維持日数に応じてスワップポイントがもらえます。FXのレバレッジ取引では、このスワップポイントもレバレッジの対象となるので、一定期間資金を維持しているだけでも利益を出すことが可能です。もちろん、高い金利の通貨を売り、安い金利の通貨を買う場合には、レバレッジが効いた分のスワップポイントを支払うことになるので注意しましょう。

レバレッジ取引でもスプレッドは変わらない

FXのレバレッジ取引において、売値と買値の差(スプレッド)が変わることはありません。あくまでも、変わるのは「取引量のみ」です。

具体例を出すと、買値が1ドル110.03円の時、売値が1ドル110.06円の場合、買値と売値の差である0.03円がスプレッドとなります。レバレッジ取引において1,000通貨で1,000ドル購入しようが、10,000通貨購入しようが、適用されるスプレッドは0.03円になるということです。レバレッジを10倍かけているからといって、0.03円のスプレッドが10倍の0.3円なわけではありません。

ロスカットと追加証拠金とは

FXでは、投資金額が実際に預けられている資金よりも多くなるため、投資家保護のために取られている措置が「ロスカット」です。ロスカットとは、ある一定水準まで含み損が膨らんだときに、未約定取引を強制的に決済することをいいます。このロスカットは、証拠金維持率(必要証拠金に対する証拠金残高の割合)を元に発動します。FX取引所によっても異なりますが、証拠金維持率50%を割った段階でロスカットが発動するところが多いでしょう。

レバレッジ取引では、扱っている金額が大きくなるので損失が膨らむのも非常に早くなります。相場がどのように動くのかはわからないので、少し目を離しているうちにロスカットが行われてしまうこともあります。もっとも、ロスカットが行われるまえに「マージンコール」と呼ばれる注意喚起が行われます。もし、損失を確定させたくない場合は、マージンコールが行われている間に追加で証拠金を投入しましょう。この資金は「追加証拠金」と呼ばれ、証拠金維持率が100%未満になった場合に不足分を補うための資金を追加することをいいます。「長期的に見れば後から値が上がるかもしれない」と考える場合は、追加証拠金を入れなければロスカットが行われるので注意が必要です。

FXのレバレッジとロスカット金額の計算方法

ロスカット金額の計算方法は、【必要証拠金×証拠金維持率=ロスカット基準額】です。ここで、必要証拠金とは「取引を維持し続けるために必要な資金」を指します。必要証拠金の計算式は、【取引金額÷レバレッジ倍率】です。たとえば、100万円の取引を10倍のレバレッジで行った場合、100÷10=10万円が必要証拠金となります。

次に、証拠金維持率とは「必要証拠金に対する証拠金残高の割合」をいいます。証拠金残高とは、証拠金(入金した残高)をそのタイミングで売買した際の残高です。証拠金は相場の変動によって日々上下しています。したがって、含み益になる場合もあれば含み損になっている場合もあります。証拠金に対する現状での損益を表しているのが証拠金残高です。

そして、この証拠金残高に対して必要資金がどれだけあるのかを示しているのが証拠金維持率になります。具体的には、10万円(証拠金)-5万円(含み損)=5万円(証拠金残高)、5万円(証拠金残高)÷10万円(必要証拠金)=50%(証拠金維持率)という計算です。

この計算を踏まえて上記の例でロスカット金額を計算した場合、10万円(必要証拠金)×50%(証拠金維持率)=5万円(ロスカット基準額)となります。つまり、100万円の取引を行い、含み損が5万円になった段階でロスカットが行われます。これは、10倍のレバレッジをかけている場合のロスカット金額です。レバレッジをかけていない場合にはロスカットが発生しないので、上記の例であれば10万円以上の損失が出ることはありません。

レバレッジの倍率と金融庁の10倍規制

FXのレバレッジ取引では、取引所によってかけられる倍率が異なっています。多くの取引所では、1~25倍までレバレッジを効かせることが可能です。もっとも、行き過ぎたレバレッジ取引は投資家保護の観点から好ましくありません。そこで、金融庁はレバレッジを10倍までに規制する方針で今後対応していくと見られています。金融庁の対策を含めて、レバレッジの倍率について解説していきます。

レバレッジは1倍~最大25倍までかけられる

日本の取引所では、金融庁の指導のもと1~25倍までのレバレッジ倍率に規制されています。このレバレッジ倍率は、自分で設定できるものではなく入金した資金に応じて自動的に決定します。たとえば、証拠金が10万円の場合は20倍まで、20万円の場合は25倍までというように、段階ごとに倍率が変わってきます。倍率の違いは取引所によって異なるので、自分が効かせたいレバレッジ倍率で取引ができる取引所を見つけておきましょう。

金融庁の10倍規制とその影響とは

平成29年9月に、金融庁は「個人投資家や金融機関が想定外の損失を被るリスクを抑えるため証拠金倍率を10倍まで引き下げる検討をしている」と発表しました。もっとも、この発表はまだ決定事項ではなく、いつ行われるかもわからない状態です。さらに、「証拠金倍率の引き下げは業者や業界に意見を聞き、金融庁が一方的に行うものではない」としています。つまり、政府の独断でいきなり行われるようなことはなく、今後の議論を待つことになりそうです。

レバレッジで損しない!低リスクで取引するための5つのコツ

少ない資金でも大きなリターンが見込めるレバレッジ取引ですが、一番問題となるのがそのリスクの高さです。「証拠金以上に損をする可能性」があるレバレッジ取引でリスクを抑えるためには、いくつかのポイントがあります。そのポイントを項目に分けて詳しく解説するので、しっかりと押さえておきましょう。

その1:証拠金維持率100%前後の取引はしない

レバレッジ取引が失敗する主な原因は、ロスカットによる証拠金不足です。たとえば、証拠金が10万円、1ドル100円でドルを買う場合、レバレッジ25倍であれば1,000ドル(10万円)の取引に必要な証拠金は4,000円です。このときの証拠金維持率は2500%になります。これに対して、レバレッジ1倍の場合、1,000ドル(10万円)の取引に必要な証拠金は10万円です。このときの証拠金維持率は100%になります。

証拠金維持率が100%を下回った場合に、マージンコールが発生する取引所を利用したとき、1ドル100円を少しでも割るとマージンコールが発生します。つまり、レバレッジ1倍だから問題ないというわけではなく、証拠金維持率が100%の取引がリスクとなるのです。もし、可能であれば資金はすべてを取引に使うのではなく、余分に口座に入れておきましょう。そうすれば、証拠金維持率を高いままで維持できるので、急な価格変動でも1発退場を避けることができます。

その2:最低取引単位が小さい取引所を選ぶ

取引所には、それぞれ「最低取引単位」と呼ばれる取引の最小限度が設定されています。初心者は、この最低取引単位が10,000通貨のところではなく、1,000通貨のところで始めるのがよいでしょう。たとえば、資金4万円で1ドル100円の場合を想定します。最低取引単位が10,000通貨の取引所では、10,000ドルをレバレッジ25倍で取引することが可能です。このときの証拠金維持率が100%です。

これに対して、最低取引単位が1,000通貨の取引所であれば、1,000ドルの取引をレバレッジ25倍で行っても、必要証拠金は4,000円で済みます。つまり、4万円あれば証拠金維持率は1000%になる計算です。最低取引単位が1,000通貨の取引所は、必要な証拠金も10分の1でよいので、より安全な取引が行えます。

その3:ロスカットルールを必ず把握してから始める

日本国内のほとんどの取引所は、レバレッジの倍率が固定されています。レバレッジ取引で大切なのは、自分が利用する取引所のロスカットルールと、必要な証拠金の金額を常に把握しておくことです。「この取引でいくらになったらロスカットルールが発動するのか」を意識して取引を行いましょう。この意識がないままレバレッジ取引をすると、想定外のところでロスカットされ大きな損失を被るおそれがあります。

その4:バーチャルトレードを経験してから始める

ロスカットルールの計算式はさほど難しいものではありません。しかし、取引所によっては段階ごとに倍率が変わったりするので、いくつも取引をしているうちに倍率がわからなくなることもあります。こうした事態にならないためにも、資金を投資するまえに実際の取引に慣れておく必要があります。ネット上でデモトレード(バーチャルトレード)ができるサイトや取引所もあるので、何回もシミュレーションしておきましょう。バーチャルトレードをすることで本番のリスクを下げることができます。

その5:資金は余剰資金で始める

レバレッジにかかわらず、FXは相場の変動で大きな損失を被ることがあります。投資する資金は、最悪の場合ゼロになってもよい余剰資金で行うようにしましょう。間違っても、生活資金を投資に充ててはいけません。FXを継続するためにも、生活や家計に支障が出ない範囲の金額で行うのが大切です。

レバレッジ取引にオススメの取引所3選

では、日本国内でレバレッジ取引におすすめの取引所を3つ紹介します。どの取引所も初心者向けの取引所なので、安心してレバレッジ取引を行うことができます。もっとも、取引所によってレバレッジ倍率やロスカットの基準は異なるので、きちんと確認しておきましょう。

外為ジャパン

外為ジャパンは、DMM.com証券が行っているFX事業の1つです。DMM.comは、「DMMFX」という別のFX事業も行っています。FX取引では、「取引所のシステム障害によるリスク」に対応するため、複数のFX口座を持つことが大切です。外為ジャパンは、DMM FXのサブ口座として利用しやすいのがメリットです。また、最小取引単位が1,000通貨からなので、少額の資金でも取引を始めることができます。

YJFX!

YJFX!は、ヤフーが行っているFX事業です。米ドル/円のスプレッドが0.3銭と、業界内でも非常に狭いのが大きなメリットになります。さらに、取引手数料や口座維持手数料などの各種手数料が0円なのも初心者には嬉しい点です。最低取引単位は1,000通貨なので、5,000円からでもレバレッジ取引を始めることができます。

外為オンライン

外為オンラインの特徴は、「iサイクル注文」という自動売買システムが利用できることです。iサイクル注文とは、初めに設定したルール通りに売り買いを自動で行ってくれるシステムで、自分が売買を行う必要がありません。過去に利益が出たパターンで売り買いの注文を全自動で出すことができるので、感情に流されずに利益を積み上げることができます。外為オンラインも最低取引単位は1,000単位からなので、少額からでも「iサイクル注文」を利用して利益を出すことが可能です。

ハイリターンにつられずに堅実な取引がレバレッジ成功のコツ

レバレッジ取引では、注意しないとすぐに証拠金維持率が100%を割ってしまい、ロスカットが発生してしまいます。レバレッジ取引で利益を出すには、「いかにロスカットを出さないか」が非常に重要なポイントです。そのためには、取引通貨数が少ない取引所で資金を余分に入れたうえで取引を行いましょう。リスクをきちんと管理できれば、初心者でも大きな利益を出せるのがレバレッジ取引の魅力です。しっかりとリスクや注意点を把握したうえで取引にのぞみましょう。

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