学資保険に加入するメリットは?教育資金を貯める他の方法と比較しよう

2019年11月12日

教育資金を貯める方法のひとつ、学資保険。「赤ちゃんが誕生したら加入しておこう」という人が多く、2019年の調査では子育て世代の約50%が加入しています(※1)。数ある教育資金を準備する方法のなかから、学資保険を選ぶメリットにはどのようなものがあるでしょうか。ほかの積み立て方法と比較しながらみていきましょう。

教育資金を貯める方法

始めに、教育資金を貯めるためによく選ばれている方法を紹介します。

銀行預金

お金を貯めるとき、「まずは銀行預金で貯金しよう」という人は多いのではないでしょうか。銀行預金で積み立てをする場合は、普段から使っている「普通預金」ではなく、毎月一定額を貯金できる「積立預金」の口座を開設すると便利です。

学資保険

学資保険は、満期になると決まった金額が受け取れる保険です。満期時に受け取れる金額は、積み立てした金額よりも多くなることがあります。一般的な学資保険では、積立金である保険料を支払っている契約者が死亡した場合、その後の支払いをしなくても満期保険金を全額受け取ることができます。

終身保険

学資保険ではなく、終身保険を利用して教育資金を積み立てる方法もあります。終身保険にはさまざまな種類がありますが、共通するのは「満期」がないこと。積み立てたお金を教育資金として使わなかった場合、貯蓄性を失わずに保険を継続することができます。教育資金の積み立てには、「低解約返戻金型終身保険」や「外貨建て終身保険」が利用されていることが多いです。

投資信託

投資信託を利用した教育資金の積み立ては、「積み立てした金額が変動しても構わない」という人に選ばれています。投資信託は積み立てしたお金が大きく増える可能性がある一方、減ってしまうリスクも許容しなければなりません。また、投資信託を利用するなら、税制にメリットがある「積立NISA」の利用を検討する人も多いです。

学資保険のメリット

教育資金を積み立てる方法に、学資保険を選ぶメリットをみていきましょう。

強制貯金ができる

学資保険は、強制的に決まった期間まで貯金をすることが前提の保険です。学資保険を途中で解約する場合、受け取れる金額が積み立てした金額を下回ってしまう可能性があります。また、一度解約すると同じ条件で加入しなおすことはできず、お子様の年齢や契約者の健康状態によって加入制限もあります。しかし、解約にデメリットがあるからこそ、計画的に貯金ができるという人もいるのではないでしょうか。銀行預金での積み立てでは、ある程度貯まったら引き出して使ってしまう人もいます。投資信託での積み立ても、受け取り時の金額が変動するものの、途中で引き出すことは可能です。ついつい毎月お金を使ってしまいがちな人には、学資保険の仕組みが味方になるでしょう。

死亡時や所定の病気時に保険料の払い込みが免除になる

学資保険は保険料を払い込みしている契約者が死亡すると、その後の払い込みが不要になるのが一般的です。保険料の払い込みが不要になった場合でも、満期まで待てば決められた満期保険金を全額受け取ることができます。さらに、最近では契約者ががんや心筋梗塞、脳卒中で所定の状態になった場合にも、保険料が免除になるという学資保険も販売されています。これは、銀行預金や投資信託では考えられないメリットです。教育資金は、契約者に万が一のことがあっても必要になるもの。「保障」と「貯金」どちらも重視したいという人には、大きなメリットになっています。

積立額よりも増えた満期保険金を受け取れる

学資保険には、満期を迎えると積み立てしたお金よりも多く受け取れる商品があります。満期時に受け取れる金額に対して積み立てした金額の割合を「返戻率」といい、学資保険の加入を検討する際には必ずチェックしたいポイントです。低金利が続く現代では、少しでも金利が良い商品に資産を預けることはとても重要。外貨建て終身保険や投資信託は学資保険よりも返戻率が上がる可能性がありますが、受け取れる金額の予想が難しいのがデメリットでしょう。教育資金の積み立てでは、利用に不安を感じる人もいるのではないでしょうか。学資保険は契約時に満期保険金が確定するため、「少しでも増やして、確実に受け取りたい」という人におすすめです。

終身保険に比べて、解約リスクが低い場合が多い

学資保険は同じ保険でも終身保険と比べると、解約リスクが低く設計されていることが多いです。例えば、教育資金の積み立てに利用されている「低解約返戻金型終身保険」では、保険料を払い込みしている期間に解約した場合、受け取れる金額が大幅に減額されてしまう仕組みになっています。お子様が大きくなるまでに、「どうしても積み立てができなくなってしまった」というやむを得ない状況になり解約する場合は、学資保険のほうが多くの金額を受け取れるかもしれません。しかし、学資保険でも早期の解約は受取金が積立額を大きく下回ってしまう可能性があるため、最初から無理のない金額で始めるようにしましょう。

学資保険を上手に活用しよう

学資保険は万が一に備えながら貯金ができる、バランスが良い商品です。学資保険以外の積み立て方法も気になる場合は、教育資金の積立額を全て学資保険にするのではなく、組合せて利用してもよいでしょう。家族で教育プランを話し合い、自分の家庭に合わせた積み立て方法をじっくり検討することが大切です。

※1 【ソニー生命】子どもの教育資金に関する調査2019 https://www.sonylife.co.jp/company/news/30/nr_190228.html

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stommy

夫と2人暮らしの主婦。以前はウェディングプランナーや大手保険ショップの店員をしていました。現在はAFP資格などを活かして在宅ライターをしています。

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