キャラクターをピックアップするありそうでなかったバラエティ

2016年8月17日

日々どのチャンネルでもたくさんのバラエティ番組が放送され、それぞれに個性を打ち出しています。その内容もさまざまですが、その中でも「こんな人いそう」というキャラクターをピックアップしているバラエティ番組が注目されています。
今までになかった、キャラクターを見せるバラエティ番組について取り上げます。

強烈だけどどこかにいそうなキャラクターの祭典

2016年4月からフジテレビ系で放送されている『超ハマる!爆笑キャラパレード』は、人気芸人が多彩なコントを披露する番組ですが、もともとの持ちネタを披露するネタ番組というよりはコントに登場するキャラクターにフォーカスしたものとなっています。
そのキャラクターたちは強烈なインパクトを放ちながらも現実離れしているわけではなく、みんなどこかにいそうなキャラクターばかりです。絶望的に滑舌の悪いおじさん、ファンが微妙についていないネットアイドル、意識高い系のIT社長、手を離してくれずに延々話し続けるおばさん……などなど、個性が強いけれど「多分いるだろうなこんな人」と思わせるキャラクターが続々登場するのです。
従来のコント番組では現実にありえないキャラクターやネタの流れを重視したものが主流でしたが、この番組では徹底してキャラクターが主体となっています。この視点が今までになかったところと言えるのです。

エピソードバラエティからキャラクター人気が上がる

2014年10月から放送されている『痛快TVスカッとジャパン』は視聴者から寄せられた「ムカついた後にスッキリした話」をドラマ仕立てにして紹介するのがもともとのコンセプトである番組です。
しかし、そのエピソードドラマからは個性の強い特定のキャラクターが登場し、そのキャラクターが番組の中で人気になっているのです。ここでは日常生活でも実際によく見かける「ムカつく人」がどんどん出てきます。会社の中によくいる嫌味な上司やぶりっ子、悪女、クレーマーおばさんといったような、誰しもがどこかで会ったことのある嫌なキャラクターが最後にとっちめられるという展開が視聴者の共感を呼ぶ番組です。
これらのキャラクターは番組の中でレギュラーとなり、登場するたびに「今日もあのムカつくキャラクターがとっちめられるのね」と視聴者をワクワクさせてくれるほどおなじみのものとなっています。キャラクターの1人である「イヤミ課長」は特に人気を集め、番組のエンディングコーナーを任されたりスピンオフ番組が製作されたり、キャラクターの名ゼリフ「はい論破!」が流行語大賞にノミネートされたりなど、異例の活躍をしています。

どこかにいそうなキャラクターに親近感を覚える

コントやドラマに出てくるキャラクターでも、ただ強烈であれば面白いというわけではありません。今回挙げた2つの番組で扱われるキャラクターはいずれも個性が強いながら、どこかにいそうと思わせるというところがポイントです。全く現実離れしているキャラクターではなく、親近感を覚えるからこそ視聴者がハマり、身近な面白さを感じることができるのでしょう。

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