切るも刻むも味のうち!野菜のおいしさは切り方で変わる!

2016年11月24日

突然ですが、みなさん野菜をどのように切っていますか?食べやすいサイズに適当に乱切りしたり、野菜嫌いなお子さん用には野菜の姿かたちが見えないくらい細かく刻んだり、と人によってスタイルはそれぞれ。しかし実は、野菜は切り方によって食感やおいしさが大きく左右されるのです。野菜をおいしく食べられると、生活習慣病の予防にもつながりますし、食の楽しみが増えますよね。そこで今回は、なぜ野菜は切り方で味が変わるのか、また家庭でよく食卓に登場する野菜を例にとって、おいしい切り方をご紹介します。

どうして切り方で美味しさが変わるの?

切り方によって野菜のおいしさが変わるというのは不思議な印象を受けますが、なぜなのでしょうか。野菜を切る際に意識したいのが、「繊維」。繊維にそって切るか、繊維を断つように垂直に切るかで、野菜の細胞の壊れ方や繊維の長さが大きく変わり、舌が感じる成分や歯触り、そして匂いが変わります。例えば独特の苦みや辛みがある玉ねぎを繊維に対して垂直に切った場合、細胞が大きく壊れるので、これらの苦みや辛み成分が繊維にそった時より多く漏れ出してしまうのです。

切り方で甘みが増すのではなく、繊維を意識して着ることで野菜特有の苦みやアクを感じにくくなり、甘み成分の方が感じやすくなるのです。この方法は野菜嫌いの子供にも効果抜群で、日本野菜ソムリエ協会が行った調査によると、繊維にそって縦に千切りしたキュウリなら食べることができるなど、繊維を意識した切り方に変えることでキュウリ嫌いの子供でも野菜を食べることができたそうです。
野菜の繊維は根から茎、葉と、下から上に向かって走っていて目でも見えます。一度実際に見て確認してみましょう。

食卓でよく登場する野菜の切り方はこちら!

・ニンジン
ニンジンは縦に繊維が走っています。繊維に沿って切ると歯触りがよく、シャキッとするのでサラダにピッタリ。繊維に対して垂直に切ると柔らかく仕上がり、火の通りも早くなります。

・キャベツ
葉脈の流れに繊維が入っています。繊維にそって切ると歯ごたえが出ます。またアクや苦みが出にくいので甘みを感じることができます。繊維を断つように切ると、細胞が壊れてしんなりとするので柔らかくなります。

・玉ねぎ
繊維が縦に走っています。繊維にそって薄切りすると、触感が残って歯触りよく仕上がります。繊維を断つと細胞が多く壊れ、特有の辛みが出てしまい、苦みや辛みを感じやすくなります。じっくり炒めて甘みを出したいときに最適です。

・ピーマン・・・独特の苦み成分は縦に並んだ細胞に含まれているので、繊維に沿って切ると苦みが出にくくなります。細かく切り刻むことで、より一層苦みやアクが出やすくなるので、お子様に食べさせようと躍起になってみじん切りするのは、実はNGなのです。

・大根・・・縦に繊維が走っています。繊維に沿うと、シャキシャキ感が出るのでサラダにおすすめです。輪切りのように繊維を断つように切ると、火の通りがよくなり柔らかく仕上げることができます。

栄養バランスを考えたら、できるだけ家族に野菜を食べてもらいたいものですが、内心諦めてしまっている人もいるのではないでしょうか。しかし繊維にそって切ることを意識すれば、野菜の甘みを味わうことができます。ぜひ試してみてくださいね。

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