嗜好品としてではなく、健康のために飲む最適のジュースとは?

2016年11月24日

ジュースの歴史は古く、とくにヨーロッパではかなり昔から存在していたといわれています。最初のジュースの瓶詰めが作られたのは1800年代のはじめ、フランス人のニコラ・アペールの手によるものでした。はじめは主にリンゴとブドウのジュースが作られ、アメリカで1860年代に作られたのがあの有名なウェルチのグレープジュースです。その後ジュースの製造技術は発展を続け、濃縮還元ジュースなど、現在主流の製造方法に至ったのです。

ジュースははたして身体に良いものなのか

ジュースが今日のように発展したのは、欧米で新鮮果汁の治療効果が強調されたためだともいわれています。もちろんここでいうジュースとは、果汁100パーセントのジュースのことですが、それにしても加工品であるジュースに、ほんとうに治療効果や健康増進の効果を期待できるのでしょうか。果汁100パーセントとして認められる濃縮還元ジュースとストレートジュースについて検討してみましょう。

濃縮還元ジュースとストレートジュースの違いと栄養価について

濃縮還元ジュースとは、凍結濃縮などの技術を使って果汁から水分を抜き、使用時にまた水分を加えて戻したジュースのことです。この技術により果汁の容積は大幅に減るため、輸送コストを削減することができます。これに対しストレートジュースは、果物を搾ったそのままの状態のジュースです。果物そのものの風味を損なうことがなく、一般的には濃縮還元ジュースよりもおいしいとされています。難点は濃縮還元ジュースと較べてコストがかかるため、価格が高くなってしまうということです。
さてこの両製品、栄養的にはどうなのでしょうか。メーカーよるとどちらも成分的には変わらないとの見解を示すことが多いようです。そして両製品とも加工する過程で減少する成分があるということを認めてもいます。濃縮還元もストレートも、生産工程で加熱殺菌されるため、ビタミンや酵素の多くが破壊されてしまうのです。

現在の一般的な技術で最適と考えられるジュースの搾り方は、コールドプレスと呼ばれる方法です。スロージューサーという機器を使って果物を搾るのですが、スクリューを低速に回転させ果物をつぶして搾るために熱が発生せず、ビタミンなどが破壊されにくいのです。日本では、六本木や代官山などにコールドプレスジュースを販売する店ができはじめています。また家庭で手軽にコールドプレスができるジューサーが、数万円で手に入るようになりました。少々コストはかかりますが、健康のためにジュースを飲むのならば、栄養成分を破壊することの少ないコールドプレスジュースを飲むことが最適なのではないでしょうか。

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