進化し続けるカラオケ文化とその歴史

2016年11月24日

カラオケは、仲間とも集まりや、会社のイベントなどで人気の娯楽です。歌を通して、人との絆を深めることのできるカラオケは、日本だけでなく世界中で愛されています。ここでは、カラオケの歴史と、その進化について紹介していきます。

カラオケの歴史

カラオケの語源は、「空」の「オーケストラ」だとされています。これは放送業界から生まれた言葉で、オーケストラによる生演奏が主流だった時代に、レコーディングした音源を流すという意味で用いられました。
その後1970年代には、現在のカラオケ施設のはじまりとされる、カラオケマシーンが誕生しました。それまでは、「流し」と呼ばれる音楽文化が流行していました。流しとは、小料理屋などで客のリクエストに応えて、ギターで演奏を行う演者です。カラオケマシーンが誕生する前から、日本の酒場では演奏に合わせて、歌を歌うという文化が親しまれてきたのです。その後、カラオケマシーンは、歓楽街のスナックやホテルの宴会を中心に導入され、徐々に人気が出てきました。そして、カラオケボックスの登場によって、現在の国民的娯楽へと成長していくのです。それまでは、お酒の席での余興の一つであったカラオケが、一つの娯楽として成り立つようになりました。
カラオケボックスは、当初トラックのコンテナを改造した簡易的な箱でしたが、現在では建物の中に防音設備などを整えた専用ルームを備える形に変化しています。またいろいろとあった料金体系も、今では時間制による支払いがメインです。

世界に広がるカラオケ文化

日本で人気を博したカラオケは、世界にも広がりを見せました。カラオケは「karaoke」として、世界の共通語にもなっています。特に、日本文化になじみのあるアジア圏では、自国の歌はもちろん、日本の曲も盛んに歌われています。
海外のカラオケマシーンは、パブやバーなどに設置されているケースが多く、カラオケボックスはまだ多くはありません。また、その国々で独自の発展をしています。例えばイギリスでは、お酒が入るとパブなどで民謡や有名な曲の合唱がはじまります。カラオケは、そういった場で、伴奏としての役割を果たすのです。日本のカラオケとは異なったカラオケ文化が、世界中で形成されています。

進化し続けるカラオケ

日本においても、市場のニーズに合わせてカラオケは変化しています。例えば、最近では採点機能や大人数でできるゲームが備わったカラオケマシーンも人気となっています。これは、カラオケボックスに、歌うこと以外の娯楽性が求められているためです。
また「ヒトカラ」と呼ばれる一人カラオケ専門の施設も誕生しています。ヒトカラでは、人と一緒では歌いづらいマニアックな歌を歌うことでストレス発散をしたり、歌唱力を向上するためのボイストレーニングなどができます。

このようにカラオケは、仲間と盛り上がるための娯楽であるとともに、ストレス発散の道具でもあります。時代のニーズをキャッチし、共に進化していくことで、さらに私たちの生活に根付いた文化となっていくことでしょう。

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