忙しい人ほど始めてほしい「家庭菜園」のすすめ

2016年11月24日

放射能による環境汚染や長引く不況による将来への不安などから「自分の身は自分で守る」という風潮が高まっている昨今、「食べるものだって自分で作り出したい」と考える人が増えています。そんな人はまずは家庭菜園から気軽に始めてみましょう。安心な食材を得られるだけでなく、土との暮らしがあなたの生活に潤いを与えてくれるはずです。

道具にこだわらない、行き当たりばったり菜園

家庭菜園を始めたいと考えていながらも腰が重くなっているのは、家庭菜園に必要な道具を揃えなくては始まらないという考えがあるからです。すると、「ホームセンターに行くのが面倒」「意外に初期費用がかかってしまうな」と足踏みをするはめに。まずはその考えを捨ててしまいましょう。もちろん、土と種もしくは苗、それを入れる容器は準備しなければなりませんが、必ずしも専用のプランターを用意する必要はありません。家庭菜園で一番重視しなければならないのは、容器ではなく豊かな土壌です。そんな重要かつシンプルな事実に気づかず、道具は揃えたものの肝心な土づくりに励まない人が意外に多くいます。初心者の人は、道具など気にせずに家にあるもので済ませる「行き当たりばったり菜園」にチャレンジしてみてはいかがでしょう。ペットボトルや使っていないプラスチックのケース、牛乳パックなど、使えそうな物を探して排水穴を空ければ容器は完成です。水やり用のじょうろだってコップやペットボトルを代用すれば買う必要なんてありません。そして土づくりも考えは一緒です。もちろん野菜用の培養土は用意する必要がありますが、化学肥料は買わなくてもOK。米のとぎ汁やドリップしたコーヒーのカス、卵の殻など、家庭から出たゴミを有効な肥料として再利用します。さらに土壌を豊かにしたいなら、枯れ葉や石で土の表面をカバーすれば、必要な水分を蓄えることもできます。「ないから工夫する」という発想がより自分らしい家庭菜園をつくるコツと言えるでしょう。

土いじりでストレスを緩和

土をいじることで、ストレスやうつ病を改善できると主張している専門家が多くいます。土を耕すことで土壌に生息するバクテリアの影響からうつ症状の軽減が期待できたり、五感が刺激されることで脳が活性化して免疫力が高まるなど、その主張はどれもメンタルヘルスに嬉しいことばかり。確かに、土をいじっているとなぜか落ち着くという経験をした人も多いのではないでしょうか。プチストレスの芽は土いじりで摘んでしまいましょう。ストレス社会に身を置く現代人を救うのは家庭菜園と言っても過言ではないかもしれません。

家庭菜園は優雅な趣味ではなく、実際はもっと生活に寄り添うべきもの。多忙でストレスの多い人ほど、いきあたりばったり菜園を始めて心と身体の健康を保ちましょう。

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