体臭と加齢臭の違いやその対策について

2018年1月30日

一口に体臭といっても、その原因は様々で香水などでごまかすだけでは根本的に解決することはできません。そこで今回は、加齢臭などの気になる臭いの種類とその原因、対策や予防法について紹介するので参考にしてみてください。

体臭の種類とその原因

特に脇には、上記の成分を含む汗を出すアポクリン腺という汗腺が多く、強い臭いの素となってしまいます。原因としてはまず食べ物が挙げられ、肉類に多く含まれるタンパク質は、その消化に多くのエネルギーが必要なので体温を上昇させるのです。結果として汗をかきやすくなり、そこに含まれるタンパク質や脂質が臭いの原因となってしまいます。同様に、カプサイシンを含むトウガラシなどが使われた食べ物にも発汗作用があるので注意が必要です。他にも、不規則な生活やストレスによって、交感神経が優位な状態が続くことも発汗や皮脂の過剰分泌につながります。

また、ある食べ物に特有の成分が汗腺などから排出されることで、体臭の原因となる場合もあるでしょう。にんにくに含まれるアリシンは、胃から登って口臭の原因になるだけでなく、体内に吸収されると血液を介して皮膚からも排出されます。同じような経路で、アルコールが体内で分解されてできるアセトアルデヒドも体臭の素となります。加えて、牛乳やチーズなどの動物性脂肪は、腸内の悪玉菌の餌となることでアンモニアを発生させる他、そこに含まれるタンパク質の腐敗が臭いの原因になってしまいます。リノール酸は、体内で様々な臭い物質の素となる過酸化脂質に変化するので、これを多く含むサラダ油などの油にも気を付ける必要があるでしょう。

加齢も体臭と無関係ではありません。40代を過ぎてくると、抗酸化機能の衰えに加えて、皮脂にパルミトレイン酸という脂肪酸が含まれるようになります。これが過酸化脂質によって酸化されたり、細菌が分解することでノネナールという臭い物質に変化し、加齢臭の原因となるのです。

体の不調が体臭に表れる場合も考えられます。例えば、疲労がたまって乳酸が蓄積すると、アンモニアの処理が十分にできなくなり、汗から出てくるようになります。他にも、便秘になると腸内にたまったガスに含まれる臭い成分が血液に取り込まれ、汗と共に排出されることがあります。

普段の生活でできる予防法

食事に関しては、体臭の抑制につながる要素が数多くあります。まずは臭いの素になる肉類や乳製品の摂取を控え、野菜や海藻、キノコといった食物繊維を多く含む食材を積極的に摂るようにしてください。タンパク質の代謝を促進するビタミンB6が豊富なマグロやカツオ、レバー、大豆などを一緒に摂取するとさらに効果的でしょう。食物繊維には、臭い物質の発生や吸収に深く関わる腸の環境を整える効果が期待できます。加えて、ヨーグルトや漬物、味噌などに含まれる乳酸菌は、腸内の善玉菌増加につながり、体臭の原因である悪玉菌を減らすことができます。これらの成分は腸の蠕動運動を盛んにし、老廃物の排出を促すため、便秘の解消にもおすすめです。

乳酸菌を摂る際は、その餌となるオリゴ糖を多く含むゴボウや玉ねぎ、きな粉といった食品と共に食べるとより効果的でしょう。また、加齢臭に関しては抗酸化作用のある食品を補うことで、原因物質への変化を抑制することが有効です。緑黄色野菜に多いビタミンA、野菜や果物に多いビタミンC、ナッツ類や魚卵に含まれるビタミンE、カテキンを含む緑茶といったポリフェノール類の多い食品などがこれにあたります。

毎日の入浴で汗・皮脂・垢を洗い流し、雑菌の増殖を防いで体を清潔に保つことも体臭の抑制に欠かすことはできません。リラックス効果も見込めるので、一日の疲れを癒すことで前述のアンモニアを含む汗が出るような事態も避けることができるはずです。体を洗う際は、汗腺が多い耳の後ろや首のまわり、顔や脇、足の指などを集中的に洗うようにしてください。この時の注意点としては、肌を強くこすり過ぎないようにする必要があります。汗や皮脂を栄養とし、体臭を抑えてくれる善玉菌まで洗い流してしまいかねないので、優しくかつ丁寧に洗うようにしましょう。

それでも気になる時は

まず、汗をかいたらすぐに拭くことを心がけてください。汗そのものに臭いはありませんが、そのまま放置すると皮脂や垢と混ざって雑菌の温床になってしまいます。これが臭いの素になるので、かいた汗はすぐに拭き取り、濡れてしまった下着や靴下はこまめに交換すると良いでしょう。

次に、制汗剤といったデオドラント用品を試してみてください。手軽なスプレータイプ、強い殺菌効果が見込めるスティックタイプや軟膏など、様々な商品を薬局などで簡単に手に入れることができます。また、制汗シートは汗をかいた際に拭き取るのにもってこいです。

他にも、漬物の発色剤や麺のかん水として身近に用いられているミョウバンにも高い消臭効果があります。水に溶かして臭いが気になるところにスプレーすると、雑菌が繁殖しにくくなり体臭を抑えられます。
さらには、加齢臭専用の石鹸・シャンプーなど、体臭の種類に合わせた対策商品や、体臭に有効な成分を手軽に摂取できるサプリメントの服用も有効です。

まとめ

以上のように体臭の原因は一つではないので、根本から解消するためには正しい知識を持って対策する必要があります。とはいえ、自分の体臭はわかりにくく、判断に困ることも少なくないので、心配な方はデオドラント製品やサプリなどを数多く扱う薬局に相談してみるのも一つの方法です。

▼参考サイト
※1.【VOCE×美BEAUTE】臭いの原因は7タイプ!今すぐできる臭い人にならない体臭予防策
※2.【VOCE×美BEAUTE】女性の加齢臭、臭いを徹底的に断つ!臭いの原因と効果的な予防策3つ
※3.【加齢臭対策のコツ】加齢臭の対策はまず原因を把握する

Print Friendly, PDF & Email

関連記事

Top