体臭と加齢臭はその原因から違う!周囲に不快感を与えず、毎日を快適に過ごすための対策とは

2018年1月29日
体臭と加齢臭はその原因から違う!周囲に不快感を与えず、毎日を快適に過ごすための対策とは

体臭は見えない形で周囲に不快感を与えてしまいます。しかし自分自身はニオイに慣れてしまっているため、人に指摘されて気が付き、恥ずかしい思いをするということも珍しくありません。体臭をコントロールするためには、まずその原因を知り、対策を立てて、日頃から予防を心がけることが大切です。

体臭の原因は一つではない。まずは原因を知ることが対策の第一歩

体臭、と一口に言っても、実はさまざまな種類があり、その原因はそれぞれで異なります。一般的に体臭と呼ばれることが多いのは汗臭さですが、実は汗はほとんどが水分であるため、基本的にはニオイがありません。しかし一部の汗腺から分泌されるものには脂質やタンパク質が含まれ、これが皮膚表面に住み着いている常在菌によって分解されることでニオイの原因となるのです。この常在菌の種類が一人一人異なるため、体臭も一人一人異なります。ワキガと呼ばれるものも原因は同じです。

一方加齢臭の原因は、「ノネナール」という物質が原因になります。このノネナールは、皮脂に含まれる「9-ヘキサデセン酸」が過酸化脂質により分解されることで生まれるものです。血液中の中性脂肪は、この9-ヘキサデセン酸の原料となります。また加齢が進むと、皮脂腺から9-ヘキサデセン酸が分泌されるようになるのです。そのため脂肪分の多い食事を摂りすぎると、さらに加齢臭が悪化することになります。

体臭と加齢臭、二つのニオイそれぞれの対策方法とは

体臭の場合、その対策は、まず何よりも清潔です。汗をかいたらこまめにふき取り、下着や服を変える、シャワーを浴びることでニオイを押さえることができます。腋のニオイが気になる場合は、腋毛を常に処理するようにしましょう。腋毛をそのままにしておくと、汗や熱がたまりやすいため雑菌が繁殖しやすい環境となってしまうのです。

ただし、腋毛を抜くことはおすすめできません。汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類がありますが、このうちアポクリン腺から出る汗は脂質やタンパク質を含みます。これが常在菌によって分解されることで、汗臭さとなるのです。腋にはこのアポクリン腺があるため、毛を抜くとこれが刺激となってしまい、働きを強める危険があります。腋毛の処理は安全カミソリを使い、余計な力をかけず丁寧に行いましょう。

加齢臭の場合も清潔が第一の対策ですが、体臭と同じ方法では防ぎきることができません。困ったことに加齢臭の原因であるノネナールは、水に溶けにくいうえ肌にこびりつきやすいという性質を持っているのです。そのためシャワーだけではニオイが落ちません。じっくりと入浴し、専用のシャンプーやボディソープを使用して、より丁寧に洗う必要があります。特にニオイの出やすい部分であるうなじや耳の後ろ、背中はしっかりと洗いましょう。1日の汚れを夜の入浴で落とし、睡眠中に分泌された皮脂を朝のシャワーで洗い流せば、さらに加齢臭を軽減することが可能です。

加齢臭を強くするものに、飲酒があります。アルコールは肝臓でアセトアルデヒドという物質に分解されるのですが、このとき活性酸素が発生するのです。この活性酸素がノネナールの生成を活発化させるため、加齢臭が強くなってしまいます。またアセトアルデヒドはアルコール臭を生み出し、いわゆる「酒臭さ」のもととなるのです。大量に飲酒をした人からは強いニオイが漂います。これはノネナールとアセトアルデヒドが大量に分泌され、加齢臭と酒臭さが重なるためなのです。加齢臭が気になりだしたら、できるだけアルコールは控えましょう。

疲労やストレスでも体臭が増す。ツンとしたニオイがしたら要注意

疲労やストレスが強い体臭の原因となることもあるのです。例えば健康な状態では、アンモニアは肝臓で尿素に分解されて排出されます。しかし疲労の蓄積が酷い場合、肝臓の機能が低下してしまい、この働きがうまく行われません。分解しきれず残ったアンモニアは血液に溶け込み、体中に運ばれてしまうのです。これが汗や皮脂に混じり、体臭となります。独特のツンとしたニオイが特徴です。また、糖尿病が悪化すると果物が腐ったようなニオイがすることがあります。

もしも体を清潔に保っていて、特にニオイの強い食べ物を摂ったわけでもないのにこうしたニオイがするという場合には、医師の診察を受けることが肝心です。そのほか、ストレスが蓄積すると自律神経が乱れ、胃や腸の機能が低下してしまいます。胃の機能が低下すると食べ物が残ったまま送られず、腐敗臭が口元へ上がってくることがあるのです。腸の機能が低下した場合は慢性的な便秘を引き起こし、酷い場合は体内で腐敗、胃やのどを通って不快なニオイが発散されます。

毎日の食事内容を見直し、難しい場合はサプリメントの利用を

体臭を防ぐにはまず、ニオイの原因となるものを生まないような食事をすることが重要です。またバランスの良い食事は体調を整え、ストレスを軽減します。食事のコントロールは体臭、加齢臭、疲労やストレスによるニオイのすべてにマッチする対策なのです。

脂肪分の多い食事は避けましょう。脂身の多い肉類や揚げ物は中性脂肪のもととなり、体臭を強めます。逆に積極的に摂りたいのは野菜、果物類です。各種ビタミン類は体の酸化を押さえ、活性酸素の働きを弱めます。食事には常に野菜類を一皿取り入れ、肉類より多くなるようにしましょう。食後のデザートに果物を摂ることも効果的です。ただし、ビタミンEなど摂りすぎることで悪影響となるものもあります。あらかじめ確認しておいてください。

しかし、このようにバランスの取れた食事を常に摂るためには、栄養と調理についての知識や技術が必要です。また日々の仕事が忙しい場合には、毎日続けることが困難になります。そのようなときは、サプリメントにより不足分を補うことも選択肢の一つです。サプリメントにはそのほか、ニオイの原因や種類別に働きかけるよう、体臭コントロール用に調整されたものもあります。

できるだけ食事を工夫したうえで栄養素を補うのか、ニオイにダイレクトな効果を期待するのか、この二つがサプリメント選びのポイントです。もしも選択に迷う場合は、最寄りの薬局に相談してみてください。薬局には薬剤師が常駐しているので、悩みについて適切なアドバイスを受けつつ、サプリメントを選ぶことができます。

まとめ

体臭について気配りをするということは、周囲へのエチケットであると同時に、健康状態をチェックし、自分自身を守ることでもあります。自分のニオイが気になった場合は、身だしなみだけではなく、日頃の生活や食事も見直してみましょう。必要があればサプリメントも選択に入れ、薬局でのアドバイスを活用してください。

▼参照URL
https://happylifestyle.com/11217
体臭との違い
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/219002.html

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