外資系営業職の履歴書で、英語力よりも重要視されるものとは?

2018年1月29日
外資系営業職の履歴書で、英語力よりも重要視されるものとは?

外資系の営業職に応募する場合、まず必要なのは履歴書、職務経歴書です。企業によって、Career sheetやResumeなどと呼ばれています。このコラムでは、何を書けば外資系企業に対してプラスになるのかを紹介します。また、フォーマットや要求される内容は企業によって異なる場合がありますので、事前に転職エージェントなどを通じて確認するようにしましょう。

職務経歴には、経験を具体的に記載しよう

最初に、職務経歴に何を書くべきかという点から始めます。外資系企業とは、すなわちグローバル企業の日本法人ですので、実は英語力よりも日本でのビジネス経験、実績を求められるケースが多くなります。よって、このコラムにおいても、経験と実績において、何をアピールすべきかという点から紹介します。

外資系では、どの会社に勤めていたかという点より、自身の経験を問われるケースが多いと考えて下さい。そのため、職務経歴書を書く際も、在籍してきた会社の名前を並べるだけでなく、職種、ポジション、経験年数を明確に記載します。

営業職であれば、取り扱ってきた製品や担当顧客、案件の規模もできる限り具体的に伝えるようにします。企業にとって、あなたが即戦力なのか、ある程度の準備期間が必要なのかを判断する重要な材料になります。ちなみに、外資系といえども常に即戦力ばかりを求めるわけではなく、ポテンシャル採用という形で、相応の準備期間を想定した上で採用することがあります。チャレンジしたい業界や、条件の良い求人があれば、一度、採用担当やエージェントに相談してみることをおすすめします。

仮に、これまで何度かの転職をしていたとしても、経験を明確に語る事ができれば、デメリットと捉えられることは少ないでしょう。逆に大手企業に長年勤めていたとしても、何を経験してきて、どんな価値を発揮してきたのか伝えられない場合、具体的な実績、経験に乏しいと、ネガティブに捉えられることもあります。どう書けば良いのかわからない場合は、外資系に強いエージェントに相談することも考えましょう。

具体的な実績と、自身の貢献をアピールしよう

履歴書もしくは職務経歴書において、いくつかの具体的な実績と、それに対して自身がどのように行動し、貢献してきたかを必ずアピールするようにします。組織で仕事を進めた場合にも、必ず個人としての貢献を述べるようにします。

営業職であれば、顧客を見つけ案件を発掘し、価値、ソリューションを提案、競合を排除し成功にもっていったというストーリーがあるはずです。うまくいかなかった時に、どうやって解決したのか、自分がいなければどうなっていたか考えるとイメージしやすいです。あなたが持っている特徴、個性、難局を打開する力をしっかりアピールしましょう。企業側も興味を持っている部分です。一度、日本語で作成して英語に翻訳することになるかと思いますが、表現によって間違った伝わり方をするケースがありますので、やはり外資系に強いエージェントに相談しながら進める事をおすすめします。

外資系の場合、最終判断の際に本社へ情報を展開し、承認を取ってから進めるケースもあります。日本法人があなたを戦力として迎え入れたいと考えている場合、英語の確認や本社受けしやすい内容についてエージェント経由でアドバイスを頂けることもありますので、日本企業の採用形式に捉われず積極的にコミュニケーションを取ってみて下さい。

誰に対して、英語を使ってコミュニケーションしてきたか?

英語の経験についても、単にTOEICや留学、駐在経験を述べるだけでなく、具体的に誰とコミュニケーションを取ってきたのか伝えるようにします。日本企業からの転職の場合、顧客とのコミュニケーションが英語で、社内では日本語を使っていたという場合が多いのではないでしょうか。外資系の場合は全く逆で、顧客が日本企業で、社内や本社とのコミュニケーションが英語になります。

実際に外資系企業に勤務すると、人事や経理の規定、システムに社内方針、行動指針、議事録や週次のレポートも、全てが英語です。経験がない方は、見慣れない単語も飛び交う中、慣れるまで少し時間がかかることもあると思います。外資系企業での勤務や、日本企業での海外駐在経験があり、既にこのような環境を知っている場合は、アピールしてみても良いかもしれません。

逆に日本企業で顧客向けの英語しか経験されていない場合は、英語を使う相手が顧客から社内へ切り替わってしまうことを頭に置き、日本企業の仕事の進め方を知っている、という点を主張した方が良いでしょう。海外のグローバル企業からみると、日本市場は独特で取り組みにくいと見られているケースが多々あります。

営業職の場合、流暢に英語が話せることよりも、日本企業と外資系の文化の違いの間で、いかにビジネスを発掘しまとめるか、という能力が問われます。日本法人は、日本でビジネスを拡大することが目的です。時には、外資系は日本企業よりもドメスティックだと言われることもあるほどです。そのため、英語力よりも、経験、実績、日本でのネットワークを持っている人材を求めているケースが多いのです。

まとめ

日本でビジネスを発掘、拡大するための拠点が外資系企業です。それを理解した上で、経験、実績をアピールすることが履歴書、職務経歴書作成時のポイントです。無事に入社できた場合、日本にいながら英語に囲まれた環境で勤務することができます。英語でのメールのやりとりや、電話会議、本社への出張など、日本企業とは一味違う経験も積むことができるでしょう。

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