債務整理をした人が載るブラックリストってなに!?

2018年1月30日
債務整理をした人が載るブラックリストってなに!?

これまでに借入れをしたことのない人でも「ブラックリスト」というフレーズを一度は耳にしたことがあるでしょう。怪しいリストがあるのではないかと想像して不安になる人もいるかもしれませんので、ここではブラックリストについて詳しく説明します。

気になる!ブラックリストの概要

よく聞く「ブラックリスト」とは、一定期間返済が滞ったときや破産などの債務整理をしたときなどに、信用情報機関(JICCやCICなど)に事故情報が掲載されてしまうことです。「お金を貸してはいけない人リスト」のように、一覧表になった何かが存在するわけではありません。日本学生支援機構から借りた奨学金の返済を怠った場合や、スマートフォン端末の分割支払いの返済を怠ったときにもブラックリストに掲載されます。過去に借入れをしたことのある人がブラックリストの登録状況を確認する場合には、本人開示制度を利用します。開示方法や手数料の有無などは各信用情報機関によって異なりますが、通常、インターネットや郵送、窓口で開示請求をする方法があります。

すぐに確認したいならば、インターネットを利用すると良いでしょう。たとえばCICで開示請求をする場合、クレジット契約で利用している電話番号からCICに電話をかけ、受付番号を取得した後パソコンでそれを入力します。そうすると、開示報告書が表示されるので、必要に応じて印刷してください。

一般的に、開示報告書にはクレジットやローンなどの契約内容、支払い状況などが記載されています。CICの場合であれば、入金情報の欄にPやR、Aなどのアルファベットが記載され、いつから支払いが滞っているのか、どのような事情で支払われていないのかまでわかります。(※1)各信用情報機関のホームページに開示報告書の見方も詳しく書かれていますので、開示後確認してください。

もし表示された情報が誤っていれば、信用情報機関に調査してもらい、適宜登録元会社に訂正・削除してもらいます。正確な情報であれば一定期間を経過するまで事故情報は残り続けます。事故情報の登録期間は事故内容によって異なり、たとえば特定調停や任意整理の場合は5年だといわれています。(※2)

ブラックリストに載らないためにできること

多くの金融機関やカード会社は、カードの申込みに対する審査の際にこの信用情報をチェックしているので、いったんブラックリストに載ると新たにクレジットカードを作りにくくなります。過去に破産していても現在高収入を得ている場合などには例外的に審査通過の可能性がありますが、総じて無担保ローンや住宅ローンを組むことも難しくなるでしょう。

これに対し、ブラックリストに載ったからといって、金融機関以外で働いている人が勤務先に借入れを把握されるわけではありません。また、家族に影響がおよぶこともありません。ブラックリストに載らないためには、きちんと支払い、滞納をしても次の月には返済することが大切です。3カ月を経過する前に支払うことがブラックリストに載らないための目安ですが、絶対の基準ではないので注意してください。新たな借入れを検討しているならば、過払い金請求の可否を検討してみるのも一つの手です。

完済後の過払い金請求は正当な権利行使であるため、ブラックリストに掲載される心配がありません。過払い金請求をしたことによって、借入金をすべて返済し終えるときもブラックリストには掲載されません。これに対し、返済すべき残金が残るときの過払い金請求は任意整理に該当するため、ブラックリストに掲載されます。過払い金があるかどうかを調べたいときには、司法書士事務所などの無料相談サービスを利用しましょう。

司法書士に依頼するメリット

債務整理を相談する相手として、弁護士や司法書士が思い浮かぶでしょう。法務大臣の認定を受けた司法書士であれば、本人に代わって140万円までの債務整理の法的手続きを行えます。ただし、カード会社1社あたりの上限金額が140万円ということなので、複数のカード会社からの借入金の総額が140万円を超えていたとしても司法書士に依頼することはできます。(※3)司法書士は「町の法律家」と呼ばれており、弁護士よりも敷居が低く相談しやすい存在といえるでしょう。

費用の面で見ても、多くの弁護士が請求する着手金を要しない司法書士が多いので、司法書士に依頼するほうが費用は安くなるはずです。(※3)詳しくは、各司法書士のホームページなどで確認してみてください。ブラックリストに載る前に解決できるのが一番ですが、仮にブラックリストに載るとしても早めに相談したほうがメリットは大きいといえます。特定調停や任意整理よりも破産のほうが登録期間は長くなる傾向にあるので、破産という最終手段に行きつく前に手を打ったほうが良いからです。(※2)

どんな司法書士に依頼すればいいの?

債務整理の実績の豊富な司法書士に相談して、借金地獄を回避するための手段を模索することをおすすめします。わかりやすい説明をしてくれるか、自分との相性が良いと思えるか、費用体系が明確か、債務整理に関する論文などを執筆しており知識が豊富かなども司法書士を選ぶポイントとなります。信頼できるサイトなどの口コミ情報も参考にしてみると良いでしょう。

※1.【CIC】開示報告書の各項目の説明について
※2.【アディーレ法律事務所】ブラックリストに載ってしまったら?
※3.【債務整理相談センター】司法書士に依頼するメリット

ライタープロフィール
藤田ひかり【藤田ひかり】
法律記事以外にも旅行の記事や英語の記事を好んでよく執筆しています。
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