【専門家アンケート】【住宅コンサルタント】家を買うならやっぱり一戸建て、それともマンション?

2016年2月24日
    【著者プロフィール】

  • 寺岡 孝(てらおかたかし)
  • 職業 アネシスプランニング(株)代表取締役
  • 資格 照明コンサルタント、地盤インスペクター(地盤安心住宅整備支援機構)、ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定)、損害保険募集人、住宅ローンアドバイザー(住宅金融普及、協会&金融検定協会 認定)、相続診断士、既存住宅アドバイザー、不動産投資アドバイザー
  • 経歴 大学卒業後、大手ハウスメーカーに入社。以降20年以上にわたり、営業として住宅・不動産業界に携わる。30才からはプレイングマネージャーとして活躍する。在職中の建築引渡棟数は200棟以上にわたり、個人住宅をはじめアパートなど集合住宅、医院、店舗などの併用住宅などや戸建分譲住宅の販売等々、数多くの現場を手がける。
    2006年に大手ハウスメーカーを退職し、同年10月にアネシスプランニング株式会社を設立する。現在では人気サイト「専門家 プロファイル」やマンション購入サイト「マンションってどうよ?」、「マイベストプロ東京」の登録専門家でもある。
    住宅コンサルタント・住宅セカンドオピニオンとして、土地選びからの不動産購入や住宅ローン・保険の見直しまで、住まいにかかわる問題をワンストップで中立的アドバイス・解決方法を提示する。スポットでの相談も受けており、顧客が苦手とする交渉も助言・同行する。
    サポート・コンサルタント相談案件は1,000件以上。

自分の住まいを買うとしなら「やっぱり戸建てがいい」とか「だんぜん、マンションの方がいい」という風に分かれますよね。
しかも、「新築でなけりゃダメ」とか「いやいや中古の物件を安く買って、自分流のインテリアでリノベしたい」という意見があって一概にどっちがいいかは決められません。
では、実際には家を買うと想定した場合、戸建派かマンション派か、あるいは、新築派か中古派か、どちらのタイプが多いのでしょうか。今回は、年齢を問わず全国の男女100人を対象にアンケートを取ってみました。
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【質問】
家を購入するならどれがいい?

【回答数】
新築戸建て:54
新築マンション:25
中古戸建て:8
中古マンション:13

 

やっぱり新築戸建てがいい!

 

アンケートの結果、新築の戸建てがいいと答えた人が最も多いことがわかりました。

・戸建にしか住んだことないんで今更マンションとか無理だと思うんだよね(30代/女性)

・マンションや中古物件に比べて自分で細かな部分に注文が出せるので、買うなら新築です。(40代/男性)

・自分たちが最初から自由に使えるから。マンションだとルールが厳しかったり、ご近所トラブルが多かったりしそうだから。(30代/女性)

・たっぷりの借金は抱えるものの、自分たちの物です。つらくても必ず自分たちで生きている限り住める場所。やりくりは大変ですが息子に渡せる日を思いながら、大事に住んでいますよ。(30代/女性)

・財産になるし、マンションやアパートと違って隣や下の人に気を遣いながら生活しなくて良さそうなので。(20代/女性)

女性の方が男性よりも「戸建て」「新築」というこだわりを持っているようです。また、マンションと比較する意見が多く見られ、「マンションはご近所づきあいのトラブルが心配」という方が戸建てを希望しています。
一方で、過去にマンションに住んでイヤな想いをした、生まれてから戸建てにしか住んだことがない、というような方は「戸建て」「新築」という意向が強く感じられますね。

だんぜんマンションの方が住みやすい!

アンケートの結果、新築マンションがいいと答えた人が二番目に多い結果となりました。

・生涯独身を貫こうと思っているので、新築のマンションがいい。老後も住めそう。(30代/男性)

・関東に住むと考えると、戸建てよりマンションを選びます。狭く高い土地で間取りの悪い3階建てを建てるより広めのタワーなどの新築マンションの方がゆったりと生活できると思うからです(30代/女性)

二番目以降に多い回答は「新築」「マンション」でした。これを見ても、やはり新築の住まいを希望される方が多いことがわかりますね。新築マンションを希望した方は戸建てとの比較をしており、駅近などの交通の利便性の高さやセキュリティの面、プライバシー確保といったマンションのメリットに魅力を感じているようです。

また、

・新築ではないってだけでかなり値段が下がるし、広さや設備、立地条件を考えると新築に比べてかなり割安になるから。(30代/女性)・新築は、広告費やメーカーの人件費がかかってその分割高になっていると聞いたことがあります。(40代/男性)

・中古の戸建てなら、新築より価格が抑えられるし、自分の好みに改装したりと住みたいと思う家を作れそうだと思うからです。(30代/女性)

・外見より内装を重視したいので、安く購入し内装にお金を掛けたいというのが一番の理由です。また、中古物件の建てられた年代によっては今にないクラッシックなデザインが残っていることも多く、利用価値が高いと考えるからです。(30代/女性)

というように、マンションを希望されている方で本当は新築の方がいいと思っていても、値段のことを考えると中古しか買えないという現実から結果的に悩ましい選択をしています。

家を買うならやっぱり新築、しかも戸建てにかぎる?!

アンケートからは戸建て派が全体の約60%、マンション派は40%、また、戸建て・マンションを問わず新築派は約80%、中古派は20%ほどという結果になりました。予想ではマンション派が多いのかな?と思いましたが、基本的には戸建て志向が根強いということがわかります。
こうした結果から、年代や男女を問わず潜在的な住まいのニーズは戸建てにあり、しかも新築に対するこだわりが強く表れています。

根強い戸建て志向

アンケートは全国を対象としているので、戸建て志向の方が多いというのも納得はできますね。
ただ、これが首都圏であったらどう変わるのか?気になるところです。

では、実際の数値はどうでしょか?
実は、全国的にみても新築戸建て戸数は関東地方が最も多く、2015年のあるデータによれば、首都圏の新築分譲住宅戸数は全国の約55%を占め、中でも東京、神奈川、埼玉で20,000戸を超える分譲住宅戸数があって大きな戸建て市場を作っています。この数値を見る限りでは、まだまだ戸建て志向が多いことがわかります。
※参考データ:http://www.kantei.ne.jp/release/PDFs/86hakusyo-house.pdf

では、マンションは少ないのかと言えばそうではありません。
統計的にみても、マンションの割合は全国で8世帯に1世帯となっています。
このデータから、マンションは都市圏だけと思いきや、地方でもマンションが増えていることがわかります。
特に、北海道や沖縄、福岡などは新築マンションの戸数が戸建てを上回っています。
意外と地方でもマンションは増えているんですね。

住まいはやはり新築という神話

また、アンケートから新築・中古という選択を見てみると、ダントツで新築を選ぶ人が多いことがわかります。やはり、日本人には欧米とは異なり、自分の住まいを自分でリフォームするというDIY志向は未だに根付かないということかもしれません。
ただ、今後の空き家問題や少子化で中古住宅の活用をする必要が出てきます。今まで、国や業界は新築一辺倒の施策でしたが、国交省の方針では中古住宅の流通を活性化するための施策が発表されており、中古住宅にインスぺクションを施すなどして、購入者に中古でも安心して買えるような仕組みを整備しています。
数年後には2軒に1軒が空き家なるといわれています。したがって、いかに空き家を減らしていくかということが、今後の日本にとって大きな課題となっています。

とりあえず中古も検討を

日本は欧米とは異なり、自然災害のリスクが高く、なかなか住まい選びには苦慮するお国柄です。古い住まいには耐震性がないものもありますが、国ではビルも含めて耐震化を推進しています。それは、古い住宅にも適応しており耐震構造にリフォームしたり、防火性の向上、断熱の向上をして、中古住宅の商品は進化しています。
これから住まい購入を考える場合には、是非新築だけではなく中古住宅も検討してみましょう。

都心では利便性の高い場所ほど、まだまだ古い住宅があります。そうした、中古住宅を見つけ出して、自分流にカスタマイズすることも一つのライフスタイルとして取り入れてみるのもよいのではないでしょうか。

 

  • 調査地域:全国
  • 調査対象:年齢不問・男女
  • 調査期間:2016年02月01日~2016年02月15日
  • 有効回答数:100サンプル
    寺岡 孝(てらおかたかし)

  • 職業 アネシスプランニング(株)代表取締役
  • 資格 照明コンサルタント、地盤インスペクター(地盤安心住宅整備支援機構)、ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定)、損害保険募集人、住宅ローンアドバイザー(住宅金融普及、協会&金融検定協会 認定)、相続診断士、既存住宅アドバイザー、不動産投資アドバイザー
  • 経歴 大学卒業後、大手ハウスメーカーに入社。以降20年以上にわたり、営業として住宅・不動産業界に携わる。30才からはプレイングマネージャーとして活躍する。在職中の建築引渡棟数は200棟以上にわたり、個人住宅をはじめアパートなど集合住宅、医院、店舗などの併用住宅などや戸建分譲住宅の販売等々、数多くの現場を手がける。
    2006年に大手ハウスメーカーを退職し、同年10月にアネシスプランニング株式会社を設立する。現在では人気サイト「専門家 プロファイル」やマンション購入サイト「マンションってどうよ?」、「マイベストプロ東京」の登録専門家でもある。
    住宅コンサルタント・住宅セカンドオピニオンとして、土地選びからの不動産購入や住宅ローン・保険の見直しまで、住まいにかかわる問題をワンストップで中立的アドバイス・解決方法を提示する。スポットでの相談も受けており、顧客が苦手とする交渉も助言・同行する。
    サポート・コンサルタント相談案件は1,000件以上。
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