社会で習ったけど詳しくは知らない!ヒンズー教ってどんな宗教?

2016年7月11日

学生時代の社会の授業で、ヒンズー教という名前を聞いたことがありますよね。しかし、インドの宗教ということぐらいしか知らない人が多いのではないでしょうか。ヒンズー教は珍しい特色や成り立ちを持つ宗教です。今回はヒンズー教について詳しく紹介します。

どのような宗教?

ヒンズー教は古代のインドのバラモン教がベースとなっています。バラモン教にさまざまな宗教や文化などが加わって、紀元前5世紀ごろに現在に近い形になりました。そのため非常に多様性があることが特徴で、一つの宗教の範疇を越えているともいえます。実際、西欧人がヒンズー教と名付けるまでは、宗教としては認識されておらず、社会制度や風習として考えられていました。その多様性を裏付けるように、ヒンズー教で崇めている神は膨大な数にのぼります。日本でも有名なシヴァやヴィシュヌをはじめ、その数は数百万にも及ぶといわれています。
インドやネパールには多くのヒンズー教徒がいますが、信仰する神によって宗派は異なります。どの宗派にも共通しているのは戒律が厳しいということです。たとえば食事にも多くの規制があります。基本的には肉類は避けなければなりません。さらに時間帯や一緒に食べる人まで規制されています。

ヒンズー教の身分制度

ヒンズー教は生活と密接に関係しており、さまざまな社会制度や文化の根幹を為しています。社会の授業でヒンズー教とともにカースト制度についても習ったのではないでしょうか。カースト制度とはヒンズー教徒の昔の身分制度です。身分は親から子へと引き継がれ、一生変わることがありませんでした。上層階級は神官や政治家になる権利があるなど、とても優遇されているのが特徴です。一方で低い身分の人々は清掃などの職にしか就けないなど、厳しい境遇に置かれていました。改宗してヒンズー教徒になった場合は奴隷にしかなれないなど、上層階級はごく一部に限られており、差別的な要素が強いことで有名です。
そのため1950年に禁止されましたが、まだ生活の端々に影響が根強く残っていました。しかし、急激に改善の方向に向かっているとも言われています。これは、インドの目覚ましい産業発展により、裕福になるチャンスが多くの人に与えられるようになったからです。

まとめ

ヒンズー教は文化や風習、社会制度などを包括した珍しい宗教です。そのためヒンズー教について調べると、教徒の日常生活や国の特色なども知ることができるでしょう。インドやネパールについて興味がある方は、ヒンズー教を調べることから始めてみてはいかがでしょうか。

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